1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10358008
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
西田 靖 宇都宮大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00005315)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 弘昭 宇都宮大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70302445)
湯上 登 宇都宮大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60220521)
|
Keywords | V_p×B加速 / 電磁的横波 / イオン加速 / プロトン加速 / PIG / 線形加速器 / プラズマ加速器 |
Research Abstract |
本来の目的である、電磁的横波を用いたV_p×B電子線形加速器は被加速電子ビームの不安定性に長いこと悩まされてきたが、今年度やっとその不安定性の原因が解明され、安定化に成功した。すなわち、加速器内に使用している誘電体装架遅波回路の誘電体表面にビーム内電子の一部が内散乱され蓄積する結果、誘電体は強い負電圧に帯電する。発生した電界により、誘電体表面から反れるように電子ビームが屈折することが判明した。その結果をモデルに基づいた計算結果と比較することにより、不安定性の機構が解明された。この不安定性を制御するために、薄いプラズマを導入して帯電した負の電荷を消滅させることを試み、結果として安定な電子ビームが得られた。この安定化されたビームを用いて加速実験を行い良好な結果が得られた。このことはV_p×B加速法の実証実験のみならず、マイクロ波電力の増大により、実用に耐えうる可能性の高い横波を基礎とした線形加速器が得られることを示した。一方、イオン加速の重要性を認識していたので、今年度よりイオン加速の実験準備を行っている。当面プロトン源として、PIG型のプロトン源を開発した。未だビーム電流が初期の予定より約一桁小さいので完全ではないためその改良を行っている。これは来年度の課題である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] T.Higashiguchi et.Al: "Emission of Short Microwave Pulse Radiation by Interaction between Periodic Static Electric Field and Relativistic Ionization Front"Jpn. J. Appl. Phys.. 38. L527-L530 (1999)
-
[Publications] 鬼橋浩志、西田靖: "速度テーパ付き進行波管の使用済み電子の速度分布特性"電子情報通信学会論文誌. J82-C-II. 513-521 (1999)
-
[Publications] 鬼橋浩志、西田靖: "速度テーパ付き空胴結合型進行波管の動作電圧特性"電子情報通信学会論文誌. J82-C-II. 314-322 (1999)