1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10358009
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
山口 作太郎 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (10249964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津島 晴 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (90171991)
小川 勇 福井大学, 工学部, 助教授 (90214014)
奥村 晴彦 松阪大学, 政治経済学部, 教授 (10247760)
長谷川 靖洋 イオン工学研究所, NEDOフェロー研究員
米永 一郎 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20134041)
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Keywords | 熱電変換 / 核融合 / エネルギー変換 / 磁場効果 / ネルンスト効果 / LHD / LHC |
Research Abstract |
半導体の磁場中の輸送現象を詳しく調べるために、ボルツマン方程式を厳密に解くコードを開発した。その結果、低い磁場の時にネルンスト係数の符号が反転する実験結果が得られていたが、それに対応する計算結果を得た。半導体中の輸送パラメータを決めるミクロなパラメータ(キャリアーの有効質量、キャリアー密度、ギャップエネルギーなど)を直接測定するために、半導体に電磁波を打ち込む装置を開発し、実験を行った。低温での測定結果は従来の電気的な測定と同じオーダーの値を示し、その測定原理を確認した。大型ヘリカル実験装置での発電実験を行うための基礎検討を行った。これはダイバータに入る熱流束やそれによるダイバータ部の温度上昇を複数のショットに対してデータをまとめた。その結果、第3サイクル程度の実験であれば、BiTe系材料による熱電素子を利用すれば、発電が可能であることが分かった。超伝導装置などへの応用を検討するために、低温での熱電材料試験を行う装置を整備した。これによって、60K程度から常温までの磁場中の輸送パラメータの測定が可能になった。同時に、欧州共同体の素粒子物理学研究所で建設中の大型ハドロン衝突器で利用される超伝導コイルヘの応用について先方で講演を行い、共同研究を実質的に進めるための検討を始めた。ネルンスト効果を利用した素子は発電に伴う熱流が低温側から高温側に流れる。これは通常のゼーベック効果素子とは逆方向の熱流になるので、同じ性能指数であれば高い変換効率となり、既存の熱電半導体程度の性能指数でタービン発電機程度の効率が得られることが判明した。また、この目標に沿っての現状の材料(インジウム・アンチモン)の性能指数は常温付近で5%程度まで来ていることが分かった。今後は、不純物濃度の高い材料で試験する必要があろう。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S. Yamaguchi et al.: "Heat Exchange Effect with Fuel Gas in Thermoelectric and Nernst element"Proc. 17^<th> Int. Conf. Thermoelectrics. 76-80 (1999)
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[Publications] H. Okumura et al.: "Numerital Computation of Thermoelectric and Thermomagnetic effect"Proc. 17^<th> Int. Conf. Thermoelectrics. 89-92 (1999)
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[Publications] H. Nakamura et al.: "Physical Model of Nernst Element"Proc. 17^<th> Int. Conf. Thermoelectrics. 97-100 (1999)
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[Publications] K. Ikeda et al.: "Transport Coefficients of Ge in magnetic field"Proc. 17^<th> Int. Conf. Thermoelectrics. 277-279 (1999)
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[Publications] M. Sakurai et al.: "Peltier Current Lead Experiment under 77K"Proc. 17^<th> Int. Conf. Thermoelectrics. 498-501 (1999)