英国思潮に現れたアイデンティティの概念に関する学際的研究

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10410012
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 塚本 明子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50064233)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): ルコア サンドラ 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (40291330) ; ロシター ポール 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40199592) ; ウィルソン ブレンダン 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80242030) ; 高田 康成 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10116056)
• Keywords: アイデンティティ / イギリス / 個 / 個人 / 主体 / 身体

Research Abstract

アイデンティティに関わる概念および思想は英国思想のみならず、ひろくヨーロッパ思想において、中心的な役割をしめてきたが、20世紀も終ろうとする現代において、とくに著しい転回と変貌をみせている。本年度は、一方ではイギリスおよびヨーロッパの最大の劇作家シェイクスピアの作品とスネッサンス期の個のありかたの関り(高田)および、身体のアイデンティティの危機をむかえた現代の問題提起としてのコンテンポラリー・ダンス(塚本)および、これと関連しつつも長い歴史をもつ聖書研究の「読み」の豊かさと交錯による意味のアイデンティティの危機をも探った。(塚本)さらにコミュニェーションと個の思考をめぐる哲学的考察(ウィルソン)、19世紀の彫刻家の表象についても準備的考察がなされた。

Research Products

• [Publications] 塚本明子: "ホワイトヘッドにおける「自然の回復」と現代舞踊" プロセス思想研究. 1. 217-237 (1999)
• [Publications] 塚本明子: "闘いの美学-タイミングをめぐって" 中央評論. 226号. 35-43 (1998)
• [Publications] (共編著)高田康成: "シェイクスピアへの架け橋" 東京大学出版会, (1998)
• [Publications] Wilson,Brendan: "Wittgensteins Philosophical Investigations" Edinburgh University Press, 151 (1998)