2001 Fiscal Year Annual Research Report
概念達成障害の神経心理学的評価とリハビリテーションに関する研究
Project/Area Number |
10410023
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
利島 保 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20033566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮谷 真人 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90200188)
中邑 賢龍 香川大学, 教育学部, 助教授 (70172400)
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Keywords | 概念達成障害 / 神経心理学的評価 / 認知リハビリテーション / 脳損傷者 / 弁別移行学習 / コミュニケーションエイド / 支援技術 / 認知障害 |
Research Abstract |
本年度は研究の最終年度にあたるので,これまでの概念達成を阻害する脳損傷者の認知機能および言語機能の障害についての一連のまとめを行った。特に,今年度は,概念達成障害の神経心理学的評価研究としては,仮名特異的な読字障害を示す左利き大脳基底核損傷患者を対象として,概念達成障害の特徴についてこれまでの弁別移行学習課題を用いて検討した。その結果,概念達成障害に大脳皮質損傷のみならず大脳基底核の損傷が大きくかかわることを明らかにすることができた。さらに,認知障害を持つ脳損傷患者を認知リハビリテーションという観点から捉えることで,彼らの概念達成障害をパーソナルコンピュータを用いた概念達成課題で神経心理学的評価を行うための方法,さらに,パーソナルコンピュータを認知リハビリテーション用エイドとして具体的活用するための試みについて検討した。特に,パーソナルコンピュータによる神経心理学的評価にあったっては,刺激の呈示方法を工夫することで損傷部位に対応した認知認知の特異性が検出できる可能性が示唆された。また,携帯情報端末を利用することで,認知リハビリテーションを個人ペースで行うためのソフトウエアの開発,コンピュータ操作の困難な障害者に対する入力エイドの工夫に関する技術支援のあり方とその心理学的研究の成果についても,一定の成果をみることができた。これらについては,本年度内に6つの論文として公表した他,脳損傷者の支援技術に関する福祉情報機器とその適用に関する2001年度の現状について,こころリソースブックとして刊行した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 橋本優花里: "仮名特異的な読字障害を示す左利き左大脳基定核損例"基礎心理学研究. 20.2. 45-46 (2001)
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[Publications] 利島保: "「障害と支援技術」について"心理学評価. 44.2. 115-123 (2001)
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[Publications] 中邑賢龍: "コミュニケーションエイドと心理学研究"心理学評論. 44.2. 124-136 (2001)
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[Publications] 橋本優花里: "認知障害とリハビリテーション-認知リハビリテーションのコンピュータ活用の方向と将来性"心理学評論. 44.2. 233-246 (2001)
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[Publications] 利島 保: "認知リハビリテーションの中核ツールとしてのコンピュータ活用の将来"心理学評論. 44.2. 247-249 (2001)
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[Publications] 近藤武夫: "携帯情報端末を用いた認知リハビリテーションソフトウェア開発の試み"広島大学心理学研究. 1.1. 1 (2002)
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[Publications] 中邑賢龍: "こころリソースブック2001-2002年度版"こころリソースブック編集会. 1-207 (2001)