2000 Fiscal Year Annual Research Report
心理学の主体的学習を支援する教材および教授法の研究
Project/Area Number |
10410038
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Research Institution | National Institute of Multimedia Education |
Principal Investigator |
伊藤 秀子 メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (00108052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 正一 岐阜大学, 教育学部, 教授 (40105060)
宮本 友弘 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助手 (90280552)
山田 恒夫 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (70182540)
中澤 潤 千葉大学, 教育学部, 教授 (40127676)
大野木 裕明 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (60141462)
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Keywords | 主体的学習 / 教授法 / 教授学習過程 / 教育メディア / 映像教材 / 授業改善 / 心理学教育 / 大学教育 |
Research Abstract |
心理学教育の充実をめざして、主体的学習を支援する教材および教授法の研究を行うことを目的とする。 1.教授法の実践と評価:(1)課題研究発表を中心とした大学院の授業(学習教授評価、人格発達、マルチメディア学習)で、教授者と学習者を対象として、授業のビデオ記録、授業評価、授業活動に関する自己効力などを調査し、分析した。また、自己効力と、目標設定、能力観、成績、評価などとの関連を明らかにした。(2)教育心理学の教授法における学生の動機づけ要因についてまとめた。(3)大学院の発達心理学で、VTRを用いた授業形式と構成的グループエンカウンター演習とを組み合わせた体験型授業を実施し、成果を分析している。(4)教員養成系学部で、小中学校現場のリアルな現状とそれについての学生の考察の相互交流をはかる授業を行い、成果をまとめた。(5)教職科目の中で、いじめ、不登校、LD等の問題について学生達がグループでビデオ番組を制作し、相互に評価した。これらの活動を通して、学生間の人間関係全体が活発になった。 2.教材利用とニーズに関する調査:日本心理学会、日本教育心理学会の会員を対象とした「心理学教育における映像教材の利用とニーズに関する調査」の結果を分析した。 3.教材開発と評価:(1)映像提示によるカウンセリングの観察過程を分析し、視聴反応評価尺度を開発した。また、カウンセリングの解説型のビデオ教材を開発し、評価調査によって教材構成上の問題点を明らかにした。(2)印刷教材作成の予備的研究として、教材構成の分析を行った。 4.学習過程の分析:主体的学習支援の基礎研究として、学習者の文章理解、音声情報の処理過程を分析した。 5.研究の総括と展望:メディア教育開発センターで過去15年間に行ってきた、視聴覚教材による学習、教授学習におけるメディア利用に関する研究成果を総括し、新たなメディア教材開発と利用への展望を得た。
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Research Products
(15 results)
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[Publications] Itoh,H.: "Can self-efficacy be a measure of active participation by teachers and students in university instruction?"Abstracts of the XXVII International Congress of Psychology, Stockholm, Sweden, International Journal of Psychology. Vol.35. 199 (2000)
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[Publications] 八木慶太郎: "タスク(設問)に注目した英語読解の指導法.教科書分析における課題と考察."日本教育工学関連学協会連合大会全国大会講演論文集. 第6回第二分冊. 559-560 (2000)
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[Publications] 魚崎祐子: "文章再生における下線の影響"日本教育工学関連学協会連合大会全国大会講演論文集. 第6回第二分冊. 813-814 (2000)
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[Publications] Asawa,I.: "Experimental studies of semantic processing in repeating and shadowing."Proceeding of the Joint Conference on Educational Technology. 6th Part II. 853-854 (2000)
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[Publications] Miyamoto,T.: "Issues in the Design and Development of DVD-Materials for Training in Counseling."Proceedings of the Society for Information Technology & Teacher Education, International Conference. 11th. 1144-1149 (2000)
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[Publications] 宮本友弘: "カウンセリング事例映像構成における諸問題-教師教育教材の開発と評価から-"日本教育メディア学会研究会論集. 第5号. 30-37 (2000)
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[Publications] 宮本友弘: "カウンセリング事例映像に対する教師の視聴反応の分析"日本教育工学関連学協会連合大会全国大会講演論文集. 第6回第二分冊. 549-550 (2000)
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[Publications] 田代光一: "教職志望大学生のメディアリテラシー観:NHK総合チャンネル「教育トウデイ」の視聴を手がかりに"福井大学教育実践研究. 第25号. 63-82 (2000)
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[Publications] 乾昭治: "子どもの思いでつくる共同プロジェクト:共同共通体験のネットワークづくり(文部大臣賞受賞論文)"「松下視聴覚教育研究賞」入選論文集. 第11回. 9-22 (2000)
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[Publications] 大野木裕明: "教職志望大学生のもつメディアリテラシー:NHK番組の視聴による認識(1)"全日本教育工学協議会北陸大会発表論文集. 第21回. 72-75 (2000)
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[Publications] 渡辺輝幸: "教職志望大学生のもつメディアリテラシー:NHK番組の内容分析(2)"全日本教育工学協議会北陸大会発表論文集. 第21回. 76-79 (2000)
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[Publications] 三嶋博之: "教職志望大学生のもつメディアリテラシー:教育メディアの効果的利用(3)"全日本教育工学協議会北陸大会発表論文集. 第21回. 80-83 (2000)
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[Publications] 三嶋博之: "子どものメディアリテラシーに関する調査研究"全日本教育工学協議会北陸大会(石川大会)発表論文集. 第23回. 73-76 (2000)
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[Publications] 大野木裕明: "教育改革に期待するもの〜総合、情報、子どもの心〜"総合的学習・情報教育セミナーin FUKUI. 5-6 (2000)
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[Publications] 宮川充司: "子どもの発達と学校"ナカニシヤ出版. 200 (2000)