1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10410040
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金子 勇 北海道大学, 文学部, 教授 (50113212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 和良 山口県立大学, 社会福祉学部, 助教授 (20275431)
園部 雅久 上智大学, 文学部, 教授 (00154716)
森岡 清志 東京都立大学, 人文学部, 教授 (50125358)
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Keywords | 社会参加 / 生きがい / コミュニティ性 / ライフスタイル / 老人医療費 / 長寿社会 |
Research Abstract |
1.本年は具体的に日本一の長寿県の都市で高齢者福祉の調査を行った。男性日本一の長野県からは諏訪市、女性日本一の沖縄県からは宜野湾市、それに比較対照として北海道の千歳市を選択した。沖縄県は日本一離婚率が高く、北海道は第2位というように社会的現象の段面を表わす離婚率は酷似しているが、高齢者のライフスタイルはかなり異なる。さらに北海道の老人医療費は日本一高く、長野県は96年までは一人当たり老人医療費が日本で一番低い県であり、その原因究明が可能という判断から比較研究を実施した。 2.方法論的にはほぼ500人の高齢者を対象に同一の調査票を使用した。分析結果の一部からみても、高齢者の集合的特性は都市の社会構造によって非常に違うことがわかった。しかし最大公約数的には、長寿を促進する社会的要因には、住民十万人当たりの保健婦が多いこと、保健婦の活動が活発であること、高齢者が生活習慣病の予防に熱心であること、健康診断の受診率が高いこと、高齢者の社会参加が活発であること、近隣関係などの社会的ネットワークが豊かであることなどが指摘できる。 3.最終年度には、調査票データの計量的分析に加え、細かなインテンシブ調査を行い、質的な資料を揃えて、量的質的な総合分析を進めたい。
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