1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10410051
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
中田 照子 愛知県立大学, 文学部, 教授 (70086180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 明美 東洋大学, 社会学部, 教授 (70182235)
杉本 貴代栄 金城学院大学, 現代文化学部, 教授 (20206428)
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Keywords | 父子世帯 / ジェンダー / 社会福祉政策 / 社会福祉援助 |
Research Abstract |
本研究の中間報告は、1998年10月17・18日に開催された日本社会福祉学会第46回全国大会で、「日米のシングルファーザー研究(1)(2)として報告を行った。 本研究は父子世帯をジェンダー視点からとりあげることを目的としている。父子世帯が抱える諸問題と社会福祉援助の実態を明らかにするために、日本では面接調査を行い、アメリカではシングルファーザーの当事者組織である「平等を求める父親の会」と広範な家族問題を支援する組織である「オークランド家族サービス」においてレビューを行った。 日本における予備調査の結果をみると、シングルファーザーへの既存の社会福祉援助は、非常に限定されたものであるだけに、自治体では数すら把握していない所が多い。また、社会支援が限られたものであるだけに、当事者は自分の持つ私的な条件で様々な工夫をしてシングルファーザーの暮らしを送っている。抱えている問題も祖父母等親族と同居・協力の有無、死別離別、職場の状況、地域の人々の協力の有無等によって、大きく課題が異なってくる。 アメリカにおけるレビューの結果をみると、アメリカの社会システム(裁判制度、社会福祉制度)のなかで、父親は母親よりも「不利」であると主張し、シングルファーザーの抱える法的な困難を解決し、その権利獲得のための活動を行っている人々がいる。アメリカの父子世帯は、日本の父子世帯とは、公私の援助の制度面での違いがあるにもかかわらず、それがよって立ているところは同じであることが明らかになった。 以上の点から、父子世帯のネットワークづくりのためには、ジェンダーの視点に立った社会福祉政策全般の再検討が必要である。
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[Publications] 中田照子: "児童福祉法の改正と保育所の課題" ジェンダー研究. 1. 2-15 (1998)
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[Publications] 中田照子: "地方分権推進計画・社会福祉基礎構造改革と幼稚園・保育所の一元化" 愛知県立大学文学部紀要 (社会福祉編). 47. 109-124 (1999)
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[Publications] 森田明美: "エンジェルプランの展開過程とジェンダー課題" ジェンダー研究. 1. 16-39 (1998)
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[Publications] 杉本貴代栄: "ジェンダーで読む福祉社会" 有斐閣, 216 (1999)