1998 Fiscal Year Annual Research Report
中山間地域の活性化対策と青年の移住と定住を促進する対策の研究
Project/Area Number |
10410052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
矢内 諭 東北工業大学, 工学部, 教授 (30042261)
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Keywords | 地域活性化 / ボランティア活動 / 地域の教育力 / 地域文化 / 社会教育 / 学校教育 |
Research Abstract |
農・漁村地域で展開されている文化的・社会的活性化対策は青少年との関わりなくしては将来の展望を開くことは難しい。このような視点で地域政策を検証するため、青少年への支援や社会参加・ボランティア活動の実態を調査研究した。本年は特に東北地方の市町村の活性化対策の概況を調査した。さらに宮城県牡鹿郡女川町をフィールドにした事例研究を実施した。これからの地域活性化は青少年の自主的活動、主体的な社会参加を促進することに重点を置く必要がある。急速に進むこれからの高齢社会を支えることになる青少年にとって、社会参加やボランティア活動の意義や喜びを知ることは非常に貴重なことである。また地域社会の活性化にとっても青少年が地域の魅力を知ることは重要であり、多面的な政策の推進を必要としている。例えば、地域の伝統行事への参加、郷土芸能の伝承、自然愛護活動、美化活動、ボランティア活動があげられる。女川町では学校教育に地域の教育力を活用することなども見られ子供達に大きな刺激を与えている。また、青少年の社会活動としては、地域の団体活動への参加、社会教育施設や社会福祉施設での活動が上げられるが、女川町の場合を例に見ても社会教育行政との積極的な関係を構築しながら多角的に展開され始めている。地域での青少年のボランティア活動は必ずしも高いとは言えない。また、関心があってもボランティアの知識・技術や活動機会に関する情報を欠いていることが多いので、これからはこの点に配慮した促進策を構築し、活動に対する支援や青少年に対する啓蒙活動を積極的に行うことが必要であるが、この点での研究が課題である。
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