1998 Fiscal Year Annual Research Report
都市化とボランタリー・アソシエーションの実態に関する社会学的研究
Project/Area Number |
10410058
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
越智 昇 創価大学, 文学部, 教授 (20045925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 健一 日本リサーチ総合研究所, 政策開発部, 部長
早川 洋行 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (60252376)
江上 渉 駒沢大学, 文学部, 助教授 (50213533)
丸山 正次 山梨学院大学, 法学部, 助教授 (10229627)
大谷 信介 関西学院大学, 社会学部, 教授 (10168974)
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Keywords | ボランタリー・アソシエーション(VA) / ネットワーク / コミュニティ / パートナーシップ / 中核都市 |
Research Abstract |
都市化社会で自発的な生活者によるVAが形成してきた社会過程を明らかにする目的で、調査研究を進めた。1,大谷は人口40万都市(松山、西宮、八王子、武蔵野)の居住地域4類別パーソナル・ネットワーク調査(2520サンプル)を実施し分析中。VAの都市度における特徴が判明する。2,早川は滋賀県下NPO341団体のリーダー意識調査分析中。メンバーの結びつき、VA活力が検出される。3,丸山は山梨県下の伝統的な地域社会でVAが多出していることを実証し、その性格を政治社会学的に究明。次の3点を指摘。(1)公認VAと一般VAの2つの文脈。(2)それらは対抗的ではなく、メンバーに重なりが多い。(3)県ボランティア協会の役割が大きく、福祉ボランティア・グループが増加している。4,NPO法が制定されVAは制度化課題に立たされている。宮城は札幌でH4年以来の学生による「YOSAKOIーソーラン祭」が市民・行政とのパートナーシップを作り上げてきた事例を調査中。次の4点を指摘。(1)9大学有志VAの活力。(2)官僚制的にならない協議会。(3)行政とのパートナーシップ(4)新しい市民層の形成。5,江上は武蔵野市コミュニティ協議会を調査。一般に失敗例が多い中で、この協議会が新鮮な活力を持続している理由を求め、インテンシブな聞き取り調査中。次の3点を指摘。(1)異年齢メンバーの接触チャンス。(2)徹底的な話合い。(3)各メンバーが運営上の責任分担。6,VAは気まぐれなネットワークという見方もあるが果してそうか。自らが新しい生活様式を立ち上げ、制度体を変革する力量はないのか。越智は盛岡の40年をこえる「世代にかける橋」「市民福祉バンク」「いきいき牧場」等、横浜の「ともいくクラブ」を調査中。差当り3点を指摘。(1)「公約」されたVA活動(制度化ー財団法人、社会福祉法人)。(2)障害者・ボランティアが市民を巻込む(生活資源ー福祉財)。(3)子ども市民活動。次年度に総括。
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