1999 Fiscal Year Annual Research Report
近代化過程における中等教育の機能変容に関する地域間比較研究
Project/Area Number |
10410065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
広田 照幸 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (10208887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 文 メディア教育開発センター, 助教授 (10221475)
菊池 城司 大阪大学, 人間科学部, 教授 (00027963)
天野 郁夫 国立学校財務センター, 教授 (50022398)
橋本 鉱市 学位授与機構, 助教授 (40260509)
高橋 一郎 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (70226819)
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Keywords | 社会移動 / 教育機会 / 中等教育 / 社会階層 / ライフコース / 社会史 / 学校文化 / 地域社会 |
Research Abstract |
1.今年度の研究実施概況 (1)研究会の実施(平成11年5月・7月・10月・12月) 山形県立鶴岡南高等学校(旧制中学校)所蔵の学籍簿・同窓会名簿より作成した約3000人分のデータベースに基づき、(1)「旧制中学校の内部選抜と教育効果」及び(2)「旧制中学校の人材選抜・配分過程」に関して2班による数量的分析を行い、分析結果の報告・検討を行った。また下記調査で収集した資料の整理・分析を行った。 (2)史資料収集調査(平成11年7〜8月・12年2月) 山形県立鶴岡中央高等学校(旧制鶴岡裁縫女学校)を対象として、学校沿革史・学籍簿・同窓会誌・同窓会名簿等の学校関係史資料の収集を実施した。また、戦前〜戦中期の同校卒業生を対象として、生活史インタビュー調査を実施した。これらと並行して豊中市及びその隣接地域において学校資料の残存状況の確認作業を進めた。 (3)研究発表(平成11年10月・12年3月) 日本教育社会学会第51回大会(於東京大学)において、上記2つの研究課題に関する報告を行った。またこれらの研究成果を『東京大学大学院教育学研究科紀要』ならびに『教育社会学研究』誌上に論文として発表した。 2.研究の進展状況 地域内諸中学校のうち、旧制中学校と旧裁縫女学校を中心に分析することとし、学籍簿・同窓会名簿を用いてライフコース・データを作成し、地域内諸階層の進学動向・卒業後の進路に関する数量的分析を引き続き進めている。これらから得た知見は、12年度以降の日本教育学会等での報告・研究論文として発表する予定である。
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[Publications] 広田照幸、鈴木智道、高瀬雅弘: "旧制中学校卒業生の進路規定要因に関する研究-山形県鶴岡中学校を事例として-"東京大学大学院教育学研究科紀要. 第39巻. (2000)
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[Publications] 河野誠哉: "旧制中学校の内部過程における学業成績の実態に関する研究-山形県鶴岡中学を事例として-"東京大学大学院教育学研究科紀要. 第39巻. (2000)
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[Publications] 寺崎里水、吉田文: "落第と「半端退学」にみる旧制中学校の社会的機能-山形県鶴岡中学を事例として-"教育社会学研究. 第66集. (2000)