1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10440027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小野 寛晰 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (90055319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 信行 静岡大学, 理学部, 助教授 (60216421)
志村 立矢 日本大学, 理工学部, 専任講師 (90246835)
高野 道夫 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (70126423)
金子 守 筑波大学, 社会工学系, 教授 (40114061)
古森 雄一 千葉大学, 理学部, 教授 (10022302)
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Keywords | 非標準論理 / 部分構造論理 / 様相論理 / クリプキ・フレーム / ゲーム理論 / 認識論理 / ラムダ計算 |
Research Abstract |
本研究の目的は、広い視点に立って非標準論理の理論と応用に関する研究を推進することである。本年度の研究実績の概略は以下の通りである。 1)部分構造論理の研究。小野は代数的な手法を用いて縮約規則のない部分構造論理に対する一般論を展開し、この分野における研究の基礎を現在構築中である。これまでに得られた結果を現在論文にまとめている。1998年9月には部分構造論理をテーマとして数学基礎論サマースクールが開催されたが、このサマースクールには本研究の分担者のうち4名が講師として参加し、若手研究者に対してこの分野における最近の成果についての講演をおこなった。 2)ゲーム理論への認識論理を用いたアプローチ。この問題に対しては分担者の金子、鈴木が精力的に研究をおこない、認識演算のnestingが有限におさえられたゲームに対する論理的解析をおこなった。この成果は論文および国際会議で発表された。 3)非標準論理における証明論的手法。古森と廣川はラムダ計算と非標準論理の証明との間の密接な関係を利用して、いくつかの興味ある結果を得た。小野は部分構造論理における証明論的手法に基づきこれらの論理の変数分離の原理に関する結果を得た。この問題に対する証明論からのアプローチはこの論文が初めてであり、証明論的手法の有効性を示すことに成功している。また、小野はこの分野に関心を持つ研究者への資料として、「非標準論理における証明論的手法」というタイトルの50頁にわたる概説的な論文を発表した。高野および鹿島も証明論的手法に基づく結果を得ている。 4)非標準論理の述語論理。志村および小野は様相述語論理のクリプキ完全性に関する論文をそれぞ発表した。これらの研究はその理論的な困難さから大きな進展が見られなかったこの分野の研究におけるブレークスルーとなるものと期待される。また鈴木も述語論理に関する結果を発表している。 なお、本研究グループのメンバーが中心となって11月に静岡大学で研究会を企画し、その成果をプロシーディングスとして公表した。
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[Publications] 鈴木信行: "Algebraic Kripke sheaf semantics for non-classical predicate logics" Studia Logica. (発表予定).
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[Publications] 鈴木信行: "A remark on super-intuitionistic predicate logics having the same propositional fragment" Bulletin of the Section of Logic. (発表予定).
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[Publications] 高野道夫: "Sequent calculi for three-valued logics" Tsukuba Journal of Mathematics. 22・2. 447-461 (1998)
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[Publications] 鹿島 亮: "Substructural implicational logics including the relevant logic E" Studia Logica. (発表予定).
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[Publications] 廣川 左千男: "Infiniteness of proof(alpha) is polynomial-space complete" Theoretical Computer Science. 206・1-2. 331-339 (1998)
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[Publications] 磯田 恵以子: "Kripke in completeness of some predicate extensions of modal suhframe logics without finite embedding property" Bulletin of Section of Logic. (発表予定).
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[Publications] 金子 守: "Inductive game theory:Discrimination and prejudices" Journal of Public Economy Theory. 1・1. 101-137 (1999)
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[Publications] 金子 守: "Common knowledge logic and game logic" Journal of Symbolic Logic. (発表予定).
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[Publications] 金子 守: "Epistemic considerations of decision making in games" Mathematical Social Sciences. (発表予定).
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[Publications] 小野 寛晰: "Proof-theoretic methods in nonclassical logic-an introduction" MSJ Memoir 2(日本数学会). 207-254 (1998)
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[Publications] 小野 寛晰: "Algebraic sornantics for predicate logics and their completeness" Logic at Work(Studies in Fuzziness and Soft Computing). 24. 637-650 (1999)
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[Publications] 成瀬 博之: "A syntactic approach to Maksimora's principle of variable separation for some substructural logics" Notre Dame Journal of Formal Logic. 33(発表予定).