1999 Fiscal Year Annual Research Report
四面体分子結晶の圧力誘起アモルファス化・超伝導転移・分子解離機構の解明
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10440089
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
浜谷 望 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (70156420)
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Keywords | 分子結晶 / 圧力誘起アモルファス化 / 圧力誘起分子解離 / 低温高圧X線回折実験 / 複合極端条件 / 放射光実験 / 圧力誘起超伝導 |
Research Abstract |
昨年度に製作した低温高圧X線回折システムを使って行う本年度の研究目標は下記のものであった。 (1)10K<T<300K、latm<P<100GPaでのSnI_4の相平衡関係 (2)超伝導温度測定が示唆した低温・90GPa付近における結晶構造相転移の有無の調査 (3)SnBr_4の高圧力下の結晶構造研究 大型放射光施設SPring-8に導入された同じシステムを用いて、放射光X線回折実験を行った。最高18K、89GPaの複合極端条件を実現た。(1)については、18K<T<300K、latm<P<89GPaの領域における相平衡関係と結晶構造が明らかになった。室温で60GPaにおいて結晶化するアモルファス相は、18Kでは80GPaまで存在し、アモルファス-分子解離結晶相転移に熱活性化過程が重要であることが判明した。この分子解離結晶相の構造は、置換fcc型無秩序合金のそれと同じであることを明らかにした。また、過去のメスバウアー実験の結果を再解釈する必要があることを指摘した。(2)はT>18Kの条件では構造相転移が無いことを示した。(3)ではSnBr_4の3GPa<P<9GPaにおける結晶構造を決定した。P>9GPaでおきる結晶構造の無秩序化は、SnI_4のそれとは全く異なるプロセスで進むことがわかった。 以上の結果は、1999年8月に開かれたIUCr国際結晶連合会議、9月の物理学会ならびに11月の高圧討論会で発表した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] N.Hamaya: "Phase transition in AX_4 molecular crystals under pressure"Acta Crystallog. (Supplement). A55. 83 (1999)
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[Publications] K.Sato: "Structure analysis of non-molecular phase of SnI_4 using anomalous scattering at high pressure"Acta Crystallog. (Supplement). A55. 553 (1999)
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[Publications] 浜谷 望: "DACを用いた多結晶X線回折実験"高圧力の科学と技術. 9. 263-269 (1999)
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[Publications] 浜谷 望: "8GeV光(BL10XU)をつかう超高圧力化の物性研究"日本結晶学会誌. 42(印刷中). (2000)