1998 Fiscal Year Annual Research Report
梯子型格子を持つ糸の超伝導-その物性の解明と新しい糸の探索-
Project/Area Number |
10440113
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
秋光 純 青山学院大学, 理工学部, 教授 (80013522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 政智 青山学院大学, 理工学部, 日本学術振興会特別研
中田 寿穂 青山学院大学, 理工学部, 助手 (30286231)
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Keywords | 超伝導 / 銅酸化物 / 梯子格子 / スピンギャップ |
Research Abstract |
三年前、我々は梯子格子を持つ物質Sr_<14-x>Ca_xCu_<24>O_<41>、を高圧下で超伝導化することに初めて成功した。本科研費ではこの新しいタイプの超伝導体の単結晶を作成し、詳細な物性測定を行うとともに、新たな梯子格子を持つ物質の開発を進めている。 本年度得られた結果は次のように要約される。 1.最近の理論によると梯子型格子はキャリアがドープされていない状態ではスピン液体状態であり、有限のスピンギャップが存在すると考えられている。我々は中性子回折法および、NMR法を用いてスピンギャップのキャリア依存性を測定した。理論からの期待とは異なりキャリア濃度に対してスピンギャップの値は一定値であるという興味ある結果が得られた。 2.我々は同時に低エネルギー領域で磁気秩序を観測し(T_<N^->-=2.1K)、その磁気構造を中性子回折法を用いて決定した。この反強磁性秩序が高圧下でどのように変化しているかを現在測定中である。 3. 高圧下で電気抵抗を測定し、超伝導移転点の圧力変化を測定した。電気低効率の異方性からこの系が一次元から二次元へのクロスオーバーを示しており、異方性が少なくなったところで超伝導が出現することが判明した。 4.攻在、超伝導の異方性を、高圧下で測定中でおる。
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[Publications] K.Magishi et al.: "Spin gap and dynamics in Sr_<14-x>Ca_xCu_<24>O_<41> comprising hole-doped two-leg spin ladders:Cu NMR study on single crystals" Phys.Rev.B. Vol.57 No.18. 11533-11544 (1998)
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[Publications] T.Nakanishi et al.: "High-Pressure Transport Properties of the Superconducting Spin-ladder System Sr_<14-x>Ca_xCu_<24>O_<41+δ>," J.Phys.Soc.Jpn. Vol.67 No.7. 2408-2414 (1998)
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[Publications] M.Tamura et al.: "A new superconductor with 1222 structure (Cu_<1-x>M_x)Sr_2(Y_<1-y>Ce_y)_2Cu_2O_δ(M=Ti,V,Cr,Fe,Co,Ga,Ge,Mo,Ce,W and Re)" Physica C. Vol.33 No.1&2. 1-10 (1998)
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[Publications] T.Nagata et al.: "Pressure-induced dimensional crossover and superconductivity in the hole-doped two-leg ladder compound Sr_<14-x>Ca_xCu_<24>O_<41>" Phys.Rev.Lett.Vol.81. 1090-1093 (1998)
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[Publications] R.S.Eccleston et al.: "The Spin Dynamic of the Spin Ladder,Dimer Chain Material Sr_<14>Cu_<24>O_<41>" Phys.Rev.Lett.Vol.81 No.8. 1702-1705 (1998)
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[Publications] S.Katano et al.: "Neutron Scattering Study of the Spin Gap in the Hole-Doped Spin Ladder System(Sr_<2.5>Ca_<11.5>Cu_<24>O_<41>" Phys.Rev.Lett.82. 636-639 (1999)