1998 Fiscal Year Annual Research Report
水中音波・水中多重反射波のアレー観測に基づく海底地殻活動のモニタリング
Project/Area Number |
10440125
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深尾 良夫 東京大学, 地震研究所, 教授 (10022708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神定 健二 気象庁, 気象研究所, 主任研究官
江口 孝雄 防災科学技術研究所, 主任研究員
綿田 辰吾 東京大学, 地震研究所, 助手 (30301112)
金沢 敏彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (30114698)
笠原 順三 東京大学, 地震研究所, 教授 (70012953)
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Keywords | 海底 / 海底火山 / T-phase / 水中音波 |
Research Abstract |
本計画の第一歩として1994年を例にとり、房総沖海底ケーブルに沿うみかけ速度が異常に遅い(V<2km/s)波を取り出すことを試みた。その結果、みかけ速度が1.3-1.4km/Sという水中音波速度(1.5km/S)よりも更に遅い波がしばしば記録されることを発見した。1994年にこの異常な波を励起したイベント数は370にものぼる。詳しい解析の結果、驚くべきことにこれらのイベントは全て殆ど同一の場所で発生していることが明かとなった。またこの波が水中音波とカップルした堆積層内トラップS波であることが判明し、この波が海底近く現象の探索に有望であることが明かとなった。また海底火山「福徳岡の場」における火山活動が従来の報告例からの推定されるよりもはるかに活発であり、しかもT-Phaseを発生するイベントが0.1秒のオーダーのきわめてパルス的な現象であり、こうした個々のイベントをカウントすることにより従来よりも遥かに分解能の高い火山活動のモニタリングが可能であることを示した。
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[Publications] Suda,N., N.Nawa and Y.Fukao: "Earth's background free oscillations" Science. 279. 2089-2091 (1998)
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[Publications] Fukao,Y., E.Fujita, S.Hori and K.Kanjo: "Response of a volcanic conduit to step-like change in magma pressure" Geophys.Res.Lett.25. 105-108 (1998)
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[Publications] Nawa,K, K.Suda, Y.Fukao, T.Sato et al.: "Incessant excitation of the Earth's free oscillations" Earth Planets Space. 50. 3-8 (1998)
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[Publications] Tajima,F., Y.Fukao, M.Obayashi and T.Sakurai: "Evaluation of slab images in the northwestern Pacific" Earth Planet Space (OHP speical issue). 50. 953-964 (1998)
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[Publications] Obayashi,M.and Y.Fukao: "P and PcP travel time tomography for the core-mantle boundary" J.Geophys.Res.102. 17825-17841 (1997)
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[Publications] Nawa,K, Y.Fukao, R.Shichi and Y.Murata: "Inversion of gravity data for the terrain density distribution in southwest Japan" J.Geophys.Res.102. 27703-27719 (1997)