1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10440132
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 正明 東京大学, 気候システム研究センター, 教授 (70188051)
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Keywords | 大気大循環 / メソ気象 / 夏の関東平野 / 海陸風 / 2日振動 / 水蒸気 / 過剰調節 / 統計解析 |
Research Abstract |
大気大循環におけるメソ気象について研究をおこなっている。これまで夏の関東平野におこる海陸風について研究をおこなってきた。水なしの普通の海陸風モデルにおいては、通常の1日振動である海陸風が生成される。これについては多くの研究がある。しかしながら興味あることには、もし水を導入し地(海)表面から水蒸気のやりとりを考慮したモデルでは1日振動のみでなく、2日振動の海陸風が存在可能であることが分かった。すなわち、海陸風が適当な条件のときに、強くなったり弱くなったりすることである。水が本質的な役割をしており、水の境界面からの補給が1日程度あること、さらに水の過剰調節が本質的な役割をする。 このことを、実際の大気にも起こることを想定して、大気の物理量をさまざまなデータを用いて2日振動を検証した。ます関東平野が非常に安定なとき(海陸風がおきていて、台風などの影響がない条件のみをとりだした)、雲量の統計解析をおこなった。その統計解析から、2日振動が統計的に有意に起こり得る可能性があることを示すことができた。さらに上層の大気物理量の解析をおこない、対流の強いときと弱いときの差がモデルの結果と定性的に同じであることを示すことができた。 そのほか、メソ気象にともなう成層圏重力波や梅雨前線の研究もおこなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nagashima,T,M.Takahashi: "The first simulation of an ozone QBO in a general circulation model"Geophys.Res.Letters. 25. 3131-3134 (1998)
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[Publications] Niwano,M. and M.Takahashi: "The influence of the equatorial QBO on the northern hemisphere winter circulation of a GCM"J.Meteor.Soc.Japan. 76. 453-461 (1998)
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[Publications] Sato,K.,T.Kumakura and M.Takahashi: "Gravity waves appearing in a high-resolution GCM simulation"J.Atmos.Sci. 56. 1005-1018 (1999)
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[Publications] Sato,K.and M.Takahashi: "The inter-diurnal variation of summer cumulus convection over the Kanto plane in Japan"J.Meteor.Soc.Japan. 77. 1199-1220 (1999)
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[Publications] Takahashi,M.: "Simulation of the quasi-biennial oscillation in a general circulation model"Geophys.Res.Letters. 26. 1307-1310 (1999)
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[Publications] Takigawa,M.,M.Takahashi and H.Akiyoshi: "Simulation of ozone and other chemical species using a CCSR/NIES AGCM with coupled stratosheric chemistry"J.Geophys.Res.. 104. 14003-14018 (1999)