1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本列島の隆起準平原の平坦化の時期-フィッション・トラック年代学からのアプローチ-
Project/Area Number |
10440144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 高明 姫路工業大学, 理学部, 教授 (50145827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 篤 姫路工業大学, 理学部, 助手 (50211917)
森永 速男 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (40210182)
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Keywords | 隆起準平原 / フィッション・トラック年代 / アパタイト / ジルコン / 阿武隈帯 / 領家帯 / 白亜紀花崗岩類 |
Research Abstract |
1998年11月から1999年3月の間に野外調査を行い,試料採取をした.採取した試料は白亜紀花崗岩類である.本年度は,領家帯と阿武隈帯で野外調査を行い20試料を採取した.領家帯では主に,岐阜県から三重県にかけての中部地方と,兵庫県南部で調査を行った.阿武隈帯では北部の福島県東部で調査を行う. 採取した試料は研究室で岩石薄片を作成し,偏光顕微鏡下で観察を行い,変質の程度を調べた.これまでに採取した試料は全て新鮮な試料であり,年代測定に適したものと考えられる.試料を60メッシュ以下に粉砕し,鉱物分離を行ったところ,全ての試料からアパタイト・ジルコンを得ることができ,フィッション・トラック年代の測定が可能であることが分かった.また,新鮮なカリ長石・黒雲母・角閃石を得ることができた試料もあり,K-Ar法か,Ar-Ar法でも年代を測定することができることが分かった. ジルコンのフィッション・トラック年代を測定するためには,ホットプレート上でPFAテフロンシートに埋め込み,研磨する必要がある.PFAテフロンは融点が320℃と高温であり,ホットプレートの温度調整を細かく行うことが難しく,埋込んだシートごとに「むら」があり,後の作業に困難が伴うことがあった.しかし,新たに制作依頼した高精度の温度制御ができるホットプレートを用いることにより,テフロンシ一トへの埋め込みが容易になった.
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