1998 Fiscal Year Annual Research Report
自発的ジャイアントベシクル形成と自発的ベシクル-ミセル間自己組織体転移
Project/Area Number |
10440210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒殿 誠 九州大学, 理学部, 教授 (20175970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 宜弘 福岡女子大学, 人間環境学部, 助教授 (30211030)
瀧上 隆智 九州大学, 理学部, 助手 (40271100)
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Keywords | ベシクル / ベシクル-ミセル転移 / 界面活性剤 / 表面張力 / 界面熱力学 |
Research Abstract |
ドデシル硫酸ナトリウムと臭化デシルトリメチルアンモニウム混合物の希薄濃度領域での相挙動を、表面張力と密度を混合物の全濃度と組成の関数として測定することにより、決定した。また動的光散乱と凍結法TEMによりベシクル形成およびベシクル-ミセル間転移を確認した。表面張力-濃度曲線上に折れ曲がり点が観測され、臨界ベシクル形成濃度、ベシクル-ミセル転移濃度が決定された。またこれらの濃度の組成依存性を測定した。さらにベシクル形成およびベシクル-ミセル転移を記述する簡単なモデルに基づいて状態図を決定し、測定結果に熱力学関係式を適用して計算したものと良い一致を示すことを明かにした。純成分系ではミセルのみしか形成しないが、モル分率0.9999というごく微小量の添加により、ミセルからベシクルに転移することが明かにされ、またこの時ベシクル内組成はほぼ0.5であることが、実験結果の解析により示された。現在、熱測定によりこれらのべシクル-ミセル転移を明かにするために、実験が進行中である。
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