1998 Fiscal Year Annual Research Report
真空紫外光発生用・新波長変換結晶K_2Al_2B_2O_7の開発に関する研究
Project/Area Number |
10450009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐々木 孝友 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 勇介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90252618)
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Keywords | KAB / 真空紫外光 / 波長変換 / ポレート系非線形光学結晶 / 複屈折率 / 結晶成長 / 透過特性 / フラックス法 |
Research Abstract |
本研究で得られた主な成果を以下に要約する。 ・ 従来の真空紫外光発生用非線形光学結晶Sr_2Be_2B_2O_7(SBBO)の置換型結晶で、有毒なベリリウム(Be)を含まないK_2Al_2B_2O_7(KAB)の材料開発を行った。 ・ KAB結晶の4軸X線構造解析を行い、空間群P321.格子定数a=8.5657(8)Å,c=8.463(1)Åの三方晶の一軸性結晶であることを明らかにした。 ・ トップシード溶液成長法(TSSG法)により、大きさ30×15×1mm^3のKAB単結晶の育成に成功した。このときの育成条件としては、育成温度860℃-970℃、種結晶回転速度20rpm、温度降下速度0.3°C-0.5°C/dayであった。 ・ 溶液中のフラックス成分B_2O_3やK_2CO_3を増加させることにより、結晶固化温度を低下させて溶液の蒸発を抑制できることがわかった。それに伴う粘性増加は結晶成長に望ましくないが、NaFなどのフッ化物を添加することによってその粘性が低下できることを明らかにした。 ・ 紫外領域の吸収端波長が〜l80nmであること、複屈折率が0.074とSBBOの0.062よりも大きいことを調べ、紫外光発生用結晶として有望なことを明らかにした。 ・ KAB結晶粉末からNd:YAGレーザー(波長:1064nm)の第2高調波を発生させ、実効非線形光学定数がKH_2PO_4(KDP,d_<36>=0.37pm/V)と同程度であることを見いだした。
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Research Products
(1 results)