1998 Fiscal Year Annual Research Report
カンチレバーの高次振動を用いる超音波原子間力顕微鏡によるナノメカニカル物性計測
Project/Area Number |
10450015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山中 一司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00292227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 禅 通商産業省工業技術院, 機械技術研究所, 主任研究官
三原 毅 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20174112)
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Keywords | 超音波 / 原子間力顕微鏡 / マイクロマシン / 弾性率 / カンチレバー / たわみ振動 / 高次共振 / 非破壊検査 |
Research Abstract |
1 共振周波数およびQ値の測定システムの開発 超音波原子間力顕微鏡(超音波AFM)では試料の特性は高次モードの共振周波数とその共振の鋭さ(Q値)により評価される。そこで、ネットワークアナライザ(現有備品)を用いて試料と接触した状態のカンチレバーの高次振動の共振周波数とQ値を測定すると同時に、ヤング率とポアソン比を独立に決定する弾性率評価システムにおいて用いるせん断力を表す捩り信号も測定し、多チャンネルデータ取り込みが可能な原子間力顕微鏡デジタル制御装置(主要購入備品)を用いて、多次元情報の試料表面上の2次元マッピングを行うシステムを開発した。また、探針と試料間の距離を変えながら力曲線を測定し、これと同期して共振周波数とQ値の荷重依存性を計測するシステムを整備した。 2 弾性率評価システムの開発 (1) 探針の断面プロファイルを軸からの距離のべき級数展開で表現した場合の接触弾性(試料・探針の接触によるバネ定数)の荷重依存性をSneddonの弾性接触理論を用いて計算し、超音波AFMの周波数方程式による共振周波数の計算結果と弾性率既知試料の実測結果との誤差を最小化することにより探針形状を決定し、これを用いて未知試料の実効弾性(ヤング率とポアソン比の両方に依存する)を推定するシステムを構築した。 (2) 上記の解析からはヤング率とポアソン比を独立に決定することはできない。そこで、これと別に捩り振動の共振周波数を求めれば、剛性率とポアソン比で規定されるせん断弾性が求められ、実効弾性とせん断弾性の値を用いると、ヤング率、剛性率、ポアソン比の3つを独立に決定できる。そこでこの原理に基づいた弾性率評価システムを検討した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Yamanaka: "Quantitative elasaticity evaluation by contact resonance in an atomic force microscope" Applied Physics A. 66. 313-317 (1998)
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[Publications] K.Yamanaka: "Quantative material characterization by ultrasonic AFM" Surface and Interface Analysis. 25(印刷中). (1998)