1998 Fiscal Year Annual Research Report
多相系高分子材料の機械的特性とモルフォロジーに関する研究
Project/Area Number |
10450044
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岸本 喜久雄 東京工業大学, 工学部, 教授 (30111652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
納冨 充雄 明治大学, 工学部, 専任講師 (70218288)
大宮 正毅 東京工業大学, 工学部, 助手 (30302938)
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Keywords | ポリマーアロイ / PC / ABS樹脂 / 破壊靭性 / モルファロジー / 有限要素法 |
Research Abstract |
本研究は,最近,構造用材料としてその使途が拡大している多相系高分材料の機械的特性を評価するとともに,その発現機構と材料のモルフォロジーとの関係を明らかにすることを目指している.本年度は,供試材料として,多相系高分子材料の代表的な材料であるPC樹脂とABS樹脂のポリマーアロイを選択し,比較のために母材となる素材を含めて,その破壊特性について検討を行った.PC相とABS相の異なる成分比の供試材料を種々用意し,そのモルフォロジーを透過型電子顕微鏡により観察した.また,引張試験片により供試材の応力-ひズみ関係を測定するとともに破壊靭性試験破壊靭性試験を行った.その際,き裂先端近傍の変形挙動をビデオマイクロスコープにより観察・記録した.さらに,破面をビデオマイクロスコープ,走査型レーザー顕微鏡,走査型電子顕微鏡により観察した.その結果,破壊靭性は,ABS相がPC相に島状に分布する場合に高い値を示すことが分かった.また,破壊靭性値に及ぼすゴム粒子の影響について有限要素法により検討を行った.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 岸本 ほか 4名: "ゴム粒子充填高分子材料の破壊靭性に及ぼす粒子径分布の影響" 日本機械学会講演論文集. 98-3. 489-490 (1998)
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[Publications] 納冨,岸本,WANG,渋谷: "PC/ABS樹脂の破壊挙動におよぼすモルフォロジーの影響" 日本機械学会講演論文集. 98-3. 639-640 (1998)