2001 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリートの動的破壊過程を解析する新しい数値解析法および計算ソフトの開発
Project/Area Number |
10450050
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
谷村 眞治 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (30081235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楳田 務 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (60305646)
三村 耕司 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (70181972)
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Keywords | 直下型地震 / 構造物 / 鉄筋コンクリート / 破壊 / 動的応答 / 数値解析 / 個別要素法 / 解析コード |
Research Abstract |
直下型地震において、激しい上下・水平動の同時作用により引き起こされる、鉄骨建築物のコンクリート内部の局所ひび割れやその進展過程、鉄骨の抜け出しなどの衝撃破壊発生メカニズムの解明が望まれている。これまでの研究では、そのような数値解析に有用な、非連続体の動的挙動解析にも応用できる個別要素法に基づく二次元汎用型計算ソフトの開発に成功していた。この計算ソフトにより、コンクリート構造物に種々の比較的単純な衝撃荷重が作用するときの衝撃破壊過程の数値シミュレーションを行い、良好な精度で解析が行えることを確かめた。また、この数値計算ソフトの三次元問題への拡張を進めるとともに、動的有限要素法による具体的な事例の解析による検討を行なった。 今年度は、この数値計算ソフトの三次元問題への拡張、精度等の検証作業を完了した。また、このソフトの前処理部分では対話型リゾーニングを実現し、荷重、拘束などの計算条件を手軽に与えることが可能となった。また、阪神・淡路大震災では、高架道路の橋脚において、橋桁等の自重による静的荷重と直下型地震による動的荷重の両方の作用により、前例のない破壊が引き起こされたが、このような大規模問題の解析を有限要素法との連携処理により可能とした。すなわち、まず有限要素法を用いて、静的荷重により大型構造物に生じる応力、ひずみ等を計算し、それらの分布から個別要素法における境界条件を求めるとともに、解析モデルも個別要素法で扱えるように変換し、最後に個別要素法を用いて動的荷重を負荷する解析を行なうことで実現した。 動的有限要素法では、ニールセン橋支承部の脆性破壊問題の他に、大型鋼構造物の箱形柱の脆性破壊問題についての検討を行ない、このような、これまで前例のない破壊現象について、過渡応答時の主要応答における動的挙動に着目して検討を行ない、今まで注目されていなかった原因の可能性について明らかにした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] S.Tanimura, T.Sato, T.Umeda, K.Mimura, O.Yoshikawa: "A Note on Dynamic Fracture of the Bridge Bearing Due to the Great Hanshin-Awaji Earthquake"International Journal of Impact Engineering. 27(2)(in press). (2002)
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[Publications] S.Tanimura, T.Sato, T.Saito, T.Umeda, K.Mimura, N.Ogawa: "Initial Transient Behavior of a Tall-Building Model Due to a Low Speed Impact"Impact Engineering and Application (Proceedings of the 4th Int.Symp.on Impact Eng., Kumamoto, Japan). II. 657-662 (2001)
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[Publications] 谷村眞治, 佐藤登史, 齋藤年正, 楳田努, 竹下昌彦, 小川信行: "直下型地震による大型鋼構造物の過渡応答時における動的応力"日本機械学会論文集A編. 68-667(in press). (2002)
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[Publications] K.Liu, L.Gao, W.Zeng: "An Application of Discrete Element Method on Penetration Problem"Proceedings of the Symposium on Penetration and Protection (in Chinese). 175-180 (2001)
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[Publications] K.Liu, B.Li: "A Numerical Solution of Tortional Stress Wave Propagation in Layered Orthotropic Bar of Rectangular Cross-Section"Int. J. Solids & Structures. 38. 8929-8940 (2001)
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[Publications] K.Liu, Y.Lin: "Rayleigh Wave in Transversely Isotropic Fluid-saturated Poroelastic Media"Proceedings of the 4th International Symposium on IMPACT ENGINEERING. II. 595-600 (2001)
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[Publications] Akira Chiba, shiniji Tanimura, Kazuyuki Hokamoto: "Impact Engineering and Application, Proceedings of the 4th International Symposium on Impact Engineering"Elseiver Science. 986 (2001)