1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10450061
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
稲崎 一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30051650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 英樹 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40149894)
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Keywords | 研削 / リニアモータ / 高速加工 / 工作機械 / 設計 |
Research Abstract |
本研究は、従来油圧あるいは送りねじ駆動されていた平面研削盤のテーブル駆動を、リニアモータに置き換え、高速、高加速度研削を可能とし、その効果を実験的に確認することを目的としている。 本年度は、リニアモータ部の設計・製作とこれを組み込んだ研削盤の運動性能評価をすることが当初の目的であった。 磁右の吸引力によるテーブルと案内面間の摩擦力増大を回避するため、リニアモータは垂直方向に対抗して設置された。案内面は、加工精度を維持するためにV型の滑り案内とした。最大推力:1500N、最大加速度:1G、最大速度:60m/minのもとで、300mmのストロークが可能なリニアモータ駆動テーブルが完成した。コイル部の発熱を押さえるために冷却水の循環パイプ、また、位置制御用にリニアスケールを装備した。 運動性能を評価するために、テニブル運動に伴うヨーイングとピッチング、テニブル位置決め精度、高速運動に伴うテーブルの浮き上がりなどを測定した。最終位置決め精度は±0.1μmであるが、高速になると若干のオーバーシュートが認められた。 テーブルの反転に伴う衝撃で生ずる振動は、加減速度のパターンを適切に制御することで抑制することができた。これはリニアモータ駆動の大きなメリットである。動圧効果によるテーブルの浮き上がりは、最大20μm程度で、速度20m/min以上では飽和している。発熱による温度上昇も冷却水の循環で効果的に抑制されることが確認された。以上の基礎的な評価実験を通し、開発した平面研削盤がスピードストローク研削を実行する上で十分な運動性能を持つでいることが確認された。 以上の成果に立脚し、2年度目は研削実験を開始する予定である。
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