1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10450061
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
稲崎 一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30051650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 英樹 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40149894)
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Keywords | 研削加工 / リニアモータ / スピードストローク研削 / 研削抵抗 / 研削温度 / 仕上げ面粗さ / セラミックス |
Research Abstract |
本研究で採用したリニアモータは永久磁石型リニア同期モータである。平面研削盤のテーブル駆動として使用することを想定すると、発生できる推力、剛性、ストローク等の観点からこの方式が最も適していると判断した。永久磁石を固定(ベッド側)し、テーブル(可動側)にコイルを配置する構造のリニアモータ駆動平面研削盤を実際に試作し、その基本的運動特性と研削実験を通し、提案した方式の有効性を実証することが出来た。研究開発成果の概要は以下の通りである。 1.リニアモータの設計と研削盤への実装 本研究で目標とする性能を達成するリニアモータを設計・製作し、平面研削盤に装備した。 2.運動精度の評価 平面研削盤の運動精度として最も重要なのは、テーブル運動の真直度と位置決め繰り返し精度である。そこで、レーザ干渉計でヨーイング、ピッチングの計測、変位センサによる位置決め繰り返し精度の評価を行った。その結果、初期の目的が達成されていることが確認された。リニアモータ駆動で期待されるもう一つの特長は、高速運転時におけるテーブル反転運動に伴う振動の抑制である。加減速特性を容易に制御出来る利点を生かし、最適な加減速パターンを設定することによって振動を効果的に抑制することが出来た。 3.研削試験 研削試験の目的は、加工精度の評価と加工能率の評価である。前者に関する重要な評価項目として加工面の平坦度と粗さを取り上げた。加工能率に関しては、高加工物速度・微少切り込み研削方式(スピードストローク研削)の効果を難削材料(エンジニアリングセラミックス)を対象にして検証した。評価項目は研削抵抗と砥石寿命である。評価実験の結果、スピードストローク研削は研削抵抗の減少と研削温度の低減に極めて有効であることが実写され、本研究開発の初期の目的を達成することが出来た。
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[Publications] T.Kobayashi: "Development of surface Grinding Machine with Linear Motor Driven Table System"Proceedings of the International Seminar on Improving Machine Tool Performance. 77-83 (1998)
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[Publications] I.Inasaki: "Surface Grinding Machine with a Linear-Motor-Driven Table System;Development and Performance Test"Annals of the CIRP. 48/1. 243-246 (1999)
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[Publications] 小林丈恭 他3名: "リニアモータ搭載平面研削盤による高能率研削に関する研究"日本機械学会論文集. 66巻643号(未定). (2000)