2000 Fiscal Year Annual Research Report
ホブ切り挙動の過渡現象の観察とホブ摩耗・歯面形成機構の解明
Project/Area Number |
10450065
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
有浦 泰常 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10038044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒河 周平 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (90243899)
中西 勉 宮崎大学, 工学部, 教授 (40038055)
鬼鞍 宏猷 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90108655)
石丸 良平 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10264061)
梅崎 洋二 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70038066)
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Keywords | 切削 / 歯車 / 高速度カメラ / ホブ切り / 切削過渡現象 / 切りくず生成機構 |
Research Abstract |
本研究は(1)ホブ切りおよびシミュレーションによる切削の過渡現象の観察、(2)切りくずの飛散経路の収集、(3)切れ刃と切りくずの離脱状況の観察を行い、切れ刃の損傷・仕上げ面への影響およびそれらの生成機構を検討した。その主な結果を要約する。 (1)異なる熱伝導率の工具材種、被削材では切りくずの変形(カール形状)が変化する。切りくずの形状の違いにより大別して3様式の飛散状態がある。 (2)切れ刃に付着した切りくずは、次回の切削においてその形態の違いにより干渉の状況が異なる。特に、SCM415材は、切りくずの曲率が小さく、切りくずの干渉を引き起こしやすい。 (3)切りくずは、平刃形舞いツールによる上向き切削では、サーメットより超硬合金の方が被削材からより離れる方向に飛散する。 ホブの一刃と全く同一形状の1本の舞いツールおよびホブ盤を使用して、実際のホブ切りに近い切削状態を再現するシミュレート法を構築した。本シミュレート法によりホブ一刃の切削過渡現象の観察を行った結果を要約する。 (4)工具すくい面にコーティング膜がある場合、切りくずは切れ刃にほとんど付着せず、飛散した。 (5)高速度鋼のコート無しの工具による切削でかつ乾式切削の場合、切りくずが切れ刃に付着したまま次の切削を行い、新たに生成される切りくずによって付着切りくずは押し出され飛散する。 (6)側刃と外周切れ刃が同時に切りくずを生成するとき、切りくずは角部で強い干渉を生じ、大きく変形しながら流出する。 (7)切れ刃の切削終了点の位置によって切りくずの流出方向は変わる。特にはすば歯車の切削では、切れ刃の刃元側で切削が終了する場合が多く、切りくずがすくい面上に横向きになって付着する場合が観察された。この場合、次回の切削では歯面にかみ込まれる可能性がある。
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[Publications] 梅崎,有浦,松本: "ホブ切り過渡現象の観察と切りくず生成機構の解明"日本機械学会講演論文集. 998-2. 61-62 (1999)
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[Publications] 有浦,梅崎,木村: "断続切削における切りくず形状と切りくず流出過渡現象の関係"日本機械学会講演論文集. 018-1. 217-218 (2001)