1998 Fiscal Year Annual Research Report
伸長流れ場における複雑流体の流動特性および構造の変化と伸長特性の関係
Project/Area Number |
10450076
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 喜代次 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 剛宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40252621)
保田 和則 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80239756)
森 教安 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30124069)
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Keywords | 伸長流れ / 複雑流体 / 粘弾性流体 / 繊維懸濁液 / 結晶高分子 / レオメータ |
Research Abstract |
本研究では,複雑流体として,粘弾性流体である高分子水溶液,繊維懸濁液,液晶高分子を取りあげて流動解析を行った.各流体について,伸長特性が重要な役割を果たすと考えられる流れ場を考え,流動解析を行った. 高分子水溶液では,矩形管急縮小流路における粘弾性流体の非定常流れの可視化と,LDVによる流速測定を行った.縮小部付近では,渦の大きさや流れ模様の時間変化や流速のオーバーシュート現象を示すなどの複雑な挙動を示すことが分かった.そして,数値シミュレーションの結果から,それらの挙動が流体の伸長特性と関係することが分かった. 繊維懸濁液に関しては,濃厚系繊維懸濁液の流動実験を急拡大流れ場で行った.従来,濃厚系では,繊維の可視化が不可能であったが,本研究では,特殊な材料で紡糸した繊維を用いたこと,繊維の複屈折を利用した手法を用いたことで濃厚系での繊維の可視化を可能にした.急拡大流れ場における実験の結果,繊維間干渉のない希薄系とは大きく異なる繊維配向および繊維の分布が観測できた.これは,濃厚系では繊維間干渉が繊維の運動に大きく影響するためである. 液晶高分子関係では,液晶配向膜への応用面から,コーティング流れの研究を行った.HPC水溶液をガラス基盤にコーティングした膜表面において低分子液晶(5CB)の平面配向を得た.Doiモデルによるコーティング流れのシミュレーションにより,等方相溶液であっても,ダイ出口での伸長流れにより表面近傍において高配向が実現されることが明らかとなった. また,流体の伸長粘度を測定するためのフィラメントストレッチ型レオメーターを製作し,高分子水溶液(ポリアクリルアミド水溶液)の非定常一軸伸長粘度の測定が可能となった.現在,測定精度の向上のための改良を行っている.
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