1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10450078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新岡 嵩 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90208108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸田 薫 東北大学, 流体科学研究所, 講師 (50260451)
小林 秀昭 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (30170343)
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Keywords | CO_2希釈 / 酸素燃焼 / 可燃限界 / 層流燃焼速度 / 光学的厚さ |
Research Abstract |
始めに、定常一次元火炎モデルについて数値計算を行って、循環させる燃焼ガスの量および温度を変えたときの燃焼速度を求めた。燃焼ガスの組成は、循環させる燃焼ガス量の関数でもあるので、いくつかのパラメータによって、互いの依存性を決定した。 同時に実験を行って比較検討した。燃焼速度が小さい値であるため浮力の影響を受けやすいことを考慮すると、ノズル法・粒子軌跡法の両者が比較的有利であり、この両者で進めた(既存のYAGレーザ・高解像度CCDによる粒子軌跡法を用いる)。更に、光学的厚さについて検討し、従来の空気利用による火炎と比較した。以上のように、燃焼現象において最も基本となる燃焼速度を通じて、燃焼ガス希釈酸素を利用した燃焼の基礎現象を調べた。 CH_4/O_2/CO_2およびCH_4/O_2/N_2量論混合気で、それぞれ酸化剤中CO_2およびN_2添加率(モル分率)を変化させた場合の層流燃焼速度の変化を、輻射熱損失を考慮した場合としない場合について求めた。N_2添加率が0.85を越えても、輻射熱損失の影響はほとんど現れないが、CO_2の添加では、添加率0.75において、輻射熱損失による層流燃焼速度の低下は約20%に達した。また、火炎温度と当量比の関係に対する輻射熱損失の影響を調べた。輻射熱損失による火炎温度の低下は、CH_4/O_2/CO_2火炎の方が当量比範囲の全域で大きいことがわかった。更に、CO_2の添加率の異なる2例について、CH_4/O_2/CO_2火炎の温度分布および主な化学種分布の数値解析を行った。CO_2添加が大きいと、温度およびCO_2以外の化学種のモル分率が減少し、火炎帯の厚さが非常に厚くなっている。また、火炎温度が高い場合はCO_2のモル分率が反応帯で最小値となってから増加していく。これはCO_2分子の結合解離エネルギー(Bond dissociation energy)が低いので、解離により予熱帯で一担CO_2モル分率が減少するが、反応帯以降でCO_2が生成されると再びCO_2モル分率が増加するためと思われる。
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