2000 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能RBS法を用いた極低エネルギーイオン注入の研究
Project/Area Number |
10450121
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
木村 健二 京都大学, 工学研究科, 教授 (50127073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 薫 京都大学, 工学研究科, 助手 (80293885)
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Keywords | 高分解能 / ラザフォード後方散乱法 / 極低エネルギーイオン注入 / Si(001) / 非晶質化 / 軽元素分析 |
Research Abstract |
今年度は実際の極浅接合形成に使用されるボロンイオン注入時のボロンの深さ分布がTRIMコードによる計算とどの程度一致しているかを調べるために、軽元素の深さ分布を高分解能RBS法で精度良く測定するための研究を行った。マトリックスの物質よりも軽い元素の場合は、RBS法では軽元素の信号がマトリックス物質の信号に重なるために解析が困難になる。さらに、ラザフォード散乱断面積が原子番号の2乗に比例することから、軽元素の信号に比べてマトリックスの信号の方が強くなり、軽元素の信号を精度良く分離することは難しい。そこで、高分解能RBS法をイオンチャネリング法と組み合わせることにより、マトリックスの信号強度を低下させて、軽元素の検出感度を向上させ軽元素の深さ分布を測定する事を試みた。実際には、シリコン酸窒化膜中の窒素の分析を、高分解能RBS法にイオンチャネリングの技術を援用して測定することを試みた。その結果、適当な参照試料を用意することにより、窒素の深さ分布は1at.%程度の精度で測定できることが判った。これにより、実際の極浅接合形成に使用されるボロンイオン注入試料でもボロンの深さ分布の測定がある程度可能であることがわかった。
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