2000 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディア環境におけるCDMA ALOHA方式のアクセス制御に関する研究
Project/Area Number |
10450148
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
小川 明 名城大学, 理工学部, 教授 (20204068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 啓 名古屋大学, 情報メディア教育センター, 助手 (50324463)
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Keywords | CDMA ALOHA方式 / アクセス制御 / マルチメディアサービス / 干渉除去 / スループット |
Research Abstract |
本研究では、簡便で高効率なマルチメディア移動体通信の実現をめざして、符号分割多元接続による無線パケット通信(CDMA ALOHA方式)を対象とし、実際に遭遇する環境化で高効率性を維持できる新しいアクセス制御方式の確立を目的として検討を行っている。 昨年度までの検討を踏まえ、本年度は特に干渉除去方式を取り上げた。具体的には次の2点に集約できる。 ・Decorrelating Detectorを用いた同期CDMA方式 同期CDMA信号をDecollerating Detector(DD)を用いて受信した場合における雑音強調効果特性とビット誤り率特性を評価し,従来のMFによる受信との特性比較を行う.また,拡散符号系列の相互相関値とDDにより生じる雑音強調効果の関係が明らかにし,雑音強調に耐性のある相互相関特性,拡散符号の検討を行う.雑音強調は,拡散符号系列間の相互相関値と同時送信局数に依存し,相互相関値の正負によって雑音強調指数の振舞が大別できる.相互相関値が負であるとき,雑音強調指数が特に大きくなる場合があり,信号対雑音電力比が低い所でMFのみを用いた場合に比べて特性が劣化することが分かった.一方,相互相関値が正である場合,負の場合に比べて雑音強調の度合が小さく,更に,小さい相互相関値の場合,拡散率と同程度の信号数が多重されたとしても,拡散符号に直交符号を用いた場合と同程度の良好なビット誤り率を達成できるという結果が得られた. ・MMSE基準に基づく干渉除去方式 干渉除去方式の適用に関する研究の多くは連続信号に対して検討されており,CDMA Unslotted ALOHA方式に関する研究はほとんど行われていない.これは,CDMA Unslotted ALOHA方式ではパケットがランダムに間欠的に発生するため,出生/死滅に適応することが問題が重大な課題となるからである.そこで本研究では、パケットの出生/死滅を補償するために,アダプティブフィルタを用いてフィルタのタップ重み係数を調節した。この結果,パケットの出生/死滅を考慮した場合でさえも,スループット特性が向上することを示した.さらに,平均2乗誤差特性はパケットが出生するときに増加し,パケットが死滅するときに減少することがわかった.
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Research Products
(11 results)
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[Publications] A.Sandouk: "An Access Control Protocol for a Heterogenous Traffic with a Multi-Code CDMA Scheme"IEICE Transactions on Fundamentals. 11. 2085-2092 (2000)
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[Publications] M.Saito: "Generation of Sets of Sequences Suitable for Multicode Transmission in Quasi-Synchronous CDMA Systems"IEICE Transactions on Fundamentals. 3(採録決定). (2001)
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[Publications] M.Saito: "Throughput Performance of CDMA Slotted ALOHA Systems Based on Average Packet Success Probability Considering Bit-to-Bit Dependence"IEICE Transactions on Fundamentals. (採録決定). (2001)
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[Publications] H.Okada: "Application of MMSE Multi-user Detection to CDMA Unslotted ALOHA System"IEEE International Symposium on Personal, Indoor and Mobile Radio Communication. 529-533 (2000)
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[Publications] Y.Tadokoro: "Throughput Performance of CDMA Unslotted ALOHA System with Successive Interference Cancellation considering Detection Error of Packet Existence"International Symposium on Information Theory and Its Applications. 728-731 (2000)
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[Publications] M.Saito: "Generation of Sets of Quasi-Synchronous Multi Code from Gold Code and Orthogonal Gold Code"Symposium on Information Theory and Its Applications (SITA). 1. 93-96 (2000)
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[Publications] 齋藤将人,: "同期CDMA方式における拡散符号の相互相関特性とDeccorelating Detectorによる雑音強調効果に関する一検討"電子情報通信学会技術研究報告. SST2000-16. 57-62 (2000)
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[Publications] 田所幸浩: "逐次型干渉除去を用いたCDMA Unslotted ALOHA方式における2種類のパケット存在検出誤りの影響"電子情報通信学会基礎・境界ソサイエティ大会. B-5-50. 145 (2000)
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[Publications] 平山泰弘: "WWWトラヒックを想定したCDMA Unslotted ALOHA方式のスループット特性"電気関係学会東海支部連合大会. 416. 208 (2000)
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[Publications] 後藤栄孝: "マルチキャリアCDMAにおけるマルチパスの影響"電子情報通信学会技術研究報告. SST2000(発表予定). (2001)
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[Publications] A.Sandouk: "A Study on Multicarrier-DS CDMA systems with Multi-rate Traffic"電子情報通信学会技術研究報告. SST2000(発表予定). (2001)