2000 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディア移動通信に適した符号分割多元接続方式に関する研究
Project/Area Number |
10450149
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉田 進 京都大学, 情報学研究科, 教授 (50026324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 英一 京都大学, 情報学研究科, 助手 (60252475)
廣瀬 勝一 京都大学, 情報学研究科, 講師 (20228836)
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Keywords | 移動通信 / CDMA / 干渉キャンセラ / アダプティブアレーアンテナ / 反復復号 / パケット伝送 / セキュリティ |
Research Abstract |
本研究の最終年度となる今年度は以下のような研究を行った. 1.誤り訂正符号を統合した非線形マルチューザ型干渉キャンセラに関する検討を進めた.具体的には,非常に高い誤り訂正能力をもつターボ符号とレプリカ減算型干渉キャンセラの統合を検討し,その性能を計算機シミュレーションにより評価した.その結果,提案方式は,伝搬路推定が理想的に行われるという仮定の下で,従来方式よりも優れた特性をもつことを確認した. 2.アダプティブアレーアンテナと干渉キャンセラは共に優れた他局干渉抑圧能力をもつことが知られている.我々は,昨年度までに,アダプティブアレーアンテナとレプリカ減算型干渉キャンセラを統合した方式を提案し,その特性評価を行ってきたが,今年度はさらに計算量を削減する方式を提案し,その特性を評価した.その結果,新たな提案方式は,計算量の削減にもかかわらず,これまで以上の優れた特性をもつことを確認した. 3.以上の研究における特性評価については,CDMAのユーザ収容限界状況においても計算機シミュレーションを実施したので,それらについては,並列計算機を利用してシミュレーションの高速化を実現した. 4.昨年度までに提案した移動する利用者の追跡が不可能な利用者認証方式について,更なる安全性の解析を行い,形式的な定義に基づく数学的な証明を行った. 5.これまでに得られた研究成果の主要なものについては,後の研究発表の項にも示す通り,3つの国際会議で発表を行った.また,研究成果の取りまとめを行い,研究成果報告書を作成した.
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[Publications] 廣瀬勝一: "Performance improvements of integrated voice and data transmission in DS-CDMA"Proc.IEEE Vehicular Technology Conference (VTC2000-Spring). 780-784 (2000)
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[Publications] 矢野一人: "アダプティブアレーアンテナと干渉キャンセラの統合によるDS-CDMA方式の特性改善"電子情報通信学会技術研究報告. RCS2000-55. 29-34 (2000)
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[Publications] 矢野一人: "Integration of an adaptive array antenna and an MAI canceller for DS-CDMA systems"Proc.International Symposium on Information Theory and Its Applications (ISITA2000). 891-894 (2000)
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[Publications] 生態太一: "Successive Multiuser Interference Canceller using Turbo Code for DS-CDMA"Proc.5th CDMA International Conference & Exhibition. 289-293 (2000)
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[Publications] 岡裕之: "アダプティブアレーアンテナとCDMA干渉キャンセラの統合方式に関する検討"2001年電子情報通信学会総合大会. B-5-9 (2001)
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[Publications] 廣瀬勝一: "A user authentication scheme with identity and location privacy"2001年暗号と情報セキュリティシンポジウム. 619-624 (2001)