1998 Fiscal Year Annual Research Report
定位覚・振動覚機能を備えたヒトの指ほどに柔らかいロボットスキンの開発
Project/Area Number |
10450161
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
山田 陽滋 豊田工業大学, 工学研究科, 助教授 (90166744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森園 哲也 豊田工業大学, 工学研究科, 助手 (70309003)
梅谷 陽二 豊田工業大学, 工学研究科, 教授 (20013120)
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Keywords | 触覚 / 定位 / 滑り振動覚 / 粘弾性被覆 / ロボットスキン / 指紋 / 3次元位置姿勢復元 / PVDFフィルム |
Research Abstract |
研究計画当初から,初年度を,定位および振動覚の各要素機能をもつ触覚センサの設計・製作に充当しており、ほぼ計画通りに進めることができた. まず定位機能をもつ触覚センサを構成するにあたり,ロボットフィンガの柔かい被覆として透明で針入度50のシリコンゲルを採用し,このゲルの表面に一辺2mm,厚さ0.5mmの正方形反射板を分布配置し接着した.そして,各反射板がゲル層の底から覗けるように,イメージガイド(光ファイバ束)を設置した.ゲル層の横側から光を投じ,全反射効果によって得た各反射板裏側の鮮明なイメージをイメージガイドを通じてイメージセンサにそれぞれ入力し、同時に画像処理して、各反射板4頂点のイメージセンサ座標系における2次元位置を求めた.さらに,これと反射板に関する既知情報(各辺2mm,各頂角90°)から,4頂点の3次元位置情報を復元した.位置決め誤差10μmの評価装置を製作し,復元された3次元位置の検出精度を評価し,X,Y,Zの共分散行列として与えるまでを行った.また,ここまでの計算処理時間は,1.7msであった. 他方,振動覚機能をもつ触覚センサとしては,シリコンゴムを凸間ピッチが12mmで各凸の高さが1.5mmの指紋(断面が凹凸)状に成形し,さらに凸状のゴム内に短冊形状で厚さ30μmのPVDFフィルムを埋め込み,物体の滑りに伴う振動的な信号を高感度に検出する回路を構成した.簡易ウェーブレット解析ツールを用いて,物体が表面を滑ったときの凸状指紋の振動に起因して発生する信号と,指紋をはじいて自由振動をさせたときの出力信号を比較し,これらが,ほぼ同一の高周波インパルス波形を示すものであることを検証した.続いて,指紋の振動に伴うインパルス波形の末尾部に,物体がセンサ表面と離れる場合にのみ現れる固有のはね返り信号波形を発見し,これの有無によって,物体が回転するか滑るかまでも詳細に識別できることを示した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 山田陽滋: "粘弾性膚覆上の分布点の光学式位置検出による接触物体の定位" 日本機械学会【No.98-4】ロボティクス・メカトロニクス講演会‘98講演論文集. 2BIII17(1)-(2) (1998)
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[Publications] 森田裕之・山田陽滋: "ロボットハンドのための指紋を備えた滑り滑り振動覚センサ" 第3回ロボティクスシンポジア予稿集. 89-94 (1998)
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[Publications] 山田陽滋: "触覚" 日本ロボット学会誌. 16・7. 17-20 (1998)
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[Publications] 山田陽滋: "粘弾性膚覆上の分布点の光学式位置検出による接触物体面の推定" 投稿中.
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[Publications] 山田陽滋: "Vibrotactile sensor Generating Impulsive Signals for Distinguishing Only Slipping States" 投稿中.