1998 Fiscal Year Annual Research Report
変形局所化・進行性破壊に対する理論・解析手法の構築
Project/Area Number |
10450166
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀井 秀之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10181520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
カベレ ペトル 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80280931)
吉田 秀典 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80265470)
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Keywords | 変形局所化 / 進行性破壊 / 分岐理論 / 軟化現象 / すべり面 |
Research Abstract |
熱力学的定式化に基づく変形局所化理論の構築と一般化 エネルギーの散逸がある場合での解の分岐と安定性の評価に関する一般的理論の構に先立ち、バネ・摩擦モデルを用いた簡単な例を用いて解の安定性の統一的判定方法を検討した。力学的トータルポテンシャルエネルギーと散逸エネルギーの和を全エネルギーと定義すれば、全エネルギーの一階の微分係数がゼロという条件はつり合い条件と等価であり、二階の微分係数からなるヘッセ行列の固有値の符号により解の安定性が判定される。すなわち、変形の局所化は系の力学的トータルポテンシャルエネルギーと、摩擦などによって失われる散逸エネルギーの和、つまり全エネルギーの曲率の正負で判定でき、更に、破壊条件に代表される力学的エネルギーの散逸条件が満足された全ての点でエネルギーの散逸が進行する解が不安定な場合には、変形の局所化問題は制約つき最小化問題に帰着されることが示された。さらにその理論を一般化することにより、塑性変形、すべり、クラックの進展など様々な非弾性挙動に対する理論を構築した。 人工軟岩に対する進行性破壊試験とマッチング法による変位場計測 人工軟岩に対して平面ひずみ圧縮試験と進行性破壊試験を実施し、マッチング法を用いて変位場、ひずみ場を計測した。マッチング法とは画像解析を利用した変位場計測方法であるが、精度を向上するために写真のデジタイズの方法を改良した。写真を電動XYステージに載せ、実体顕微鏡により拡大してCCDカメラにより画像を取り込み、変形が局所化し、すべり面が発生・成長する過程を計測した。平面ひずみ圧縮試験の結果より、ピーク前の材料挙動を表す構成式のモデル化を行った。この構戒式と支持力試験で得られた各点のひずみの履歴より、各点の応力履歴が求めた。さらに、求めた構成式に基づき支持力試験の解析を行い、計測結果との比較を行うことにより解析手法の妥当性を検証した。
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[Publications] H.Horii, K.Takamatsu, J.Inoue, and N.Sasaki: "Measurement of displacement field by “Matching Method" and observation of strain localization in soft rock" Proceedings of Second International Conference on Imaging Technologies, Davos Switzerland, May 25-30. 10-19 (1998)
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[Publications] H.Horii, J.Inoue and M.Brocca: "Thermomechanics Based Theory and Analysis of Cracking Localization in Concrete Dam under Earthquake Excitation" Material Instabilities in Solids, R.de Borst and E.van der Giessen eds., John Wiley & Sons, Chapter 9. 125-136 (1998)
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[Publications] T.Okada and H.Horii: "Effect of specimen size and loading rate on the tension-softening curve obtained back analysis method" Fracture Mechanics of Concrete Structures, Proceedings FRAMCOS-3, AEDIFICATIO Pub., Germany. 89-100 (1998)
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[Publications] H.Yoshida and H.Horii: "Micromechanics-based continuum analysis for the excavation of large-scale underground cavern" Proc.of SPE/ISRM Rock Mech.in Petro.Eng., 8-10 July 1998, Trondheim, Norway,1. 209-218 (1998)
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[Publications] H.Horii, P.Kabele, S.Takeuchi, V.C.Li, S.Matsuoka and T.Kanda: "On the prediction method for the structural performance of repaired/retrofitted structures" Fracture Mechanics of Concrete Structures, Proceedings FRAMCOS-3, AEDIFICATIO Pub.1739-1750 (1998)
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[Publications] 吉田秀典、堀井秀之: "地盤材料に対するマイクロメカニクスに基づく連続体モデル" 応用力学論文集. Vol.1. 527-536 (1998)