2000 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリートにおける全数重ね継手の力学と設計法
Project/Area Number |
10450203
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
市之瀬 敏勝 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10151474)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 全数継手 / 破壊力学 / 重ね継手 / 異形鉄筋 / 付着破壊 / 剛体バネモデル / ひび割れ |
Research Abstract |
本研究の目標は,重ね継手の3次元抵抗機構に基づき,適用範囲の広い全数重ね継手設計法を理論的に導くことである。これにより,信頼性と施工性の高いプレハブ化工法の開発が可能になる。この成果は,重ね継手の設計法にとどまらず,大地震時の付着割裂破壊を防ぐ設計法の確立にも寄与できる。 本年の実験では,重ね継手部分に横補強筋を設け,コンクリートに拘束力を与えた状態で実験を行い,主筋径と主筋節形状が,付着割裂破壊性状に及ぼす影響を調べた。 試験体は主筋をパラメーターとし,6種類,計12体製作した。載荷は,主筋を下側にし,重ね継手領域が純曲げとなるように2点集中で行った。 重ね継手部分の横補強筋に貼り付けたひずみゲージの有無により,付着強度に大きな差が見られた。ひずみゲージの無いものは有るものに比べ,平均して21〜25%付着強度が低下した。これは,主筋とコンクリートとの接触面積が減少したためと考えられる。 上記の実験により,次の結論が得られた。 1.主筋形状が違うと付着強度に大きな影響を与える。節高さ/節間隔比を大きくすれば付着強度は高くなり,破壊は脆性的になる。 2.付着強度において寸法効果は存在する。ただし,拘束効果が大きいほど,寸法効果は小さくなる。 3.ひずみゲージを貼ると,強度に少なからず影響がでる。今後,実験を行うにあたり,ひずみゲージを貼る位置などについて注意する必要がある。
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Research Products
(1 results)