1999 Fiscal Year Annual Research Report
強震動を受ける構造物および構造物内の機器装置・配管系の振動制御に関する研究
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10450206
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
洪 忠憙 明治大学, 理工学部, 教授 (10061904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下坂 陽男 明治大学, 理工学部, 教授 (10139462)
大亦 絢一郎 明治大学, 理工学部, 教授 (10061954)
嘉納 秀明 明治大学, 理工学部, 教授 (00017914)
下田 博一 明治大学, 理工学部, 助教授 (10130816)
野口 弘行 明治大学, 理工学部, 教授 (40062012)
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Keywords | 耐震設計 / 地震工学 / 制御理論 / 免震 / 制振 / 振動実験 / ダンパ / 地震応答解析 |
Research Abstract |
高度情報化社会における現代の建築構造物の設計に際しては、強震動を想定した耐震設計はもとより、建築構造物内に設置される機器装置類ならびにエネルギー供給・情報システムの機能維持に対する考慮も必須となっている。前年度までに、現在実用に供されているアクティブ・セミアクティブ・パッシブ方式の制振装置に関する系統的な調査、評価を行った。本年度は、コストパフォーマンス、機構種別、減衰特性、振動数特性、制御法則等により、得られた有効な制振制御手法に基づいた新しいタイプのアクティブ・セミアクティブ・パッシブ方式の制振装置等を継続的に開発して、理論的、実験的にその特性を調べた。さらには、建物モデル、機器装置モデルおよび免震テーブルモデルにこれらの制振装置を取り付け、二次元振動台を用いた性能実証試験により、制振装置の評価を行い、地震応答解析によって性能評価の妥当性を検証した。主に本年度の研究によって得られた成果は以下の通りである。 1.高さ方向の構造特性分布、特に剛重比の不均等性を有する建築構造物の振動特性を綿密に考察し、振動抑制のために各種ダンパの設置方法を検討した。 2.最適制御理論、H∞制御理論を用いた制御系の設計ならびに各種ダンパに適用したときの最適配置決定を行い、各種アクティブダンパに対するH∞制御による制御効果を明らかにした。 3.X-Yテーブルとワイヤーロープ防振器を用いた免震テーブルを開発した。 4.コ形、半円孤形に加工した金属棒を用いた弾塑性ダンパを設計・開発し、その性能実証試験を行うとともに、その実用性を地震応答解析によって確認した。 5.木質構造建物の偏心率、水平剛性、床水平剛性等をパラメータとする強震時の二次元振動台実験により得られたデータを基礎として、免震装置として適用すべき支持機構、ダンパを検討した。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] 荒川 利治: "V形金属棒を用いた三次元弾塑性ダンパの研究"日本機械学会年次大会講演論文集. 99-1. 191-192 (1999)
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[Publications] 秋山 好正: "梁柱強度比による信頼性解析(1スパン2層ラーメンの全体崩壊と層崩壊)"日本建築学会学術講演梗概集. B-1. 323-324 (1999)
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[Publications] 海津 貴将: "質量の高さ方向分布や不均等性を有する建物の水平力分布"日本建築学会学術講演梗概集. B-2. 499-500 (1999)
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[Publications] 荒川 利治: "金属棒の連続塑性曲げを利用した弾塑性ダンパーの研究(その1)"日本建築学会学術講演梗概集. B-2. 931-932 (1999)
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[Publications] 沼田 穣: "金属棒の連続塑性曲げを利用した弾塑性ダンパーの研究(その2)"日本建築学会学術講演梗概集. B-2. 933-934 (1999)
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[Publications] 野口 弘行: "剛性及び重量偏心を有する木質構造物の振動性状に関する研究(その1)"日本建築学会学術講演梗概集. C-1. 269-270 (1999)
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[Publications] 滑波 きさら: "剛性及び重量偏心を有する木質構造物の振動性状に関する研究(その2)"日本建築学会学術講演梗概集. C-1. 271-272 (1999)
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[Publications] 渡辺 英幸: "剛性及び重量偏心を有する木質構造物の振動性状に関する研究(その3)"日本建築学会学術講演梗概集. C-1. 273-274 (1999)
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[Publications] 大亦 絢一郎: "A Three-Dimensional Elastoplastic Damper Using a Semicircular Arc Metal Bar"International Post-SMiRT Conference Seminar on Seismic Isolation. 1-6 (1999)
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[Publications] 大亦 絢一郎: "X-Yテーブルとワイヤーロープ防振器を用いた免震テーブルの研究"日本機械学会論文集(C編). 65-639. 55-60 (1999)
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[Publications] 荒川 利治: "An Application of an Elastoplastic Damper Utilizing Continnous Plastic Bending of Metal Rods to an Apparatns in a Building"Proceedings of World Conference on Earthquake Engineering. 12. 1-8 (2000)
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[Publications] 下田 博一: "Development of Seismic Isolation Table Composed of an X-Y Table and Wire Rope Isolators"Proceedings of World Conference on Earthquake Engineering. 12. 1-8 (2000)