1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10450293
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
幸田 清一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10011107)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 昭憲 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00262030)
|
Keywords | 反応吸収 / 取り込み / 界面過程 / 界面化学種 / 気相微量化学種 / インピンジングフロー法 / レーザー誘起イオン化法 |
Research Abstract |
1. 気相から液相や固相への物質移動は、プロセス工学における反応吸収や、大気化学における気相微量化学種の取り込みの重要な素過程の一つをなしている。 本研究では、申請者らが新規に開発したインピンジングフロー法を発展させて取り込み係数の計測を行うと共に、さらに界面の吸着種と界面反応過程の直接的な観測を可能とするため、気液・気固界面化学種に対してレーザーを利用した分光法の開発を試みる。装置の開発により化学種と界面反応を同定し、定量的な計測を行う。さらに実験と平行して現象をモデル化してシミュレーションし、界面過程を動力学的に詳細に解析することを目的とする。 2. 気液・気固界面への吸着化学種の直接的なレーザー利用の分光法の開発を計るため、レーザー誘起イオン化法による、化学種と界面反応の同定の検討を開始した。このため、界面化学種の定性定量分析ができる装置の原理の確立を目指し、界面化学種を、界面を挟む対抗電極間でレーザーを用いてイオン化し、電極間に流れる電流値の測定によって定量分析する可能性を検討した。装置の性能把握のため、水溶液にペリレンを微量溶解させ、これに色素レーザー光を照射し、2光子のイオン化によるイオン電流が流れること、そのイオン電流は界面近傍から飛び出した電子、およびその電子が気相にある酸素に付着した酸素アニオンによることを確認した。界面近傍のイオン化であることは、レーザー人射角度の依存性の解析による。現在、さらに装置の感度や操作性の向上を検討している。 また、インピンジングフロー法を用いてヨウ素の水への取り込みを検討し、取り込み係数が基本的には水相における反応によって支配されていることを明らかにした。
|
Research Products
(1 results)