1999 Fiscal Year Annual Research Report
炭化水素混合系の浸透気化および蒸気透過分離用の高性能膜の開発
Project/Area Number |
10450296
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡本 健一 山口大学, 工学部, 教授 (20029218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 真 山口大学, 工学部, 助手 (60311817)
田中 一宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30188289)
喜多 英敏 山口大学, 工学部, 助教授 (10177826)
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Keywords | 膜分離 / 浸透気化 / 有機液体分離 / 炭化膜 / オレフィン / パラフィン分離 / 有機 / 無機ハイブリッド膜 / 芳香性炭化水素 / ポリイミド |
Research Abstract |
ホスホネート基含有のゴム状高分子の架橋膜は、ベンゼン/n-へキサン(Bz/Hx)系のような直鎖脂肪族炭化水素からの芳香族炭化水素の透気化分離において、今までに報告されている優れた性能の膜と同レベルの性能を示した。しかし、Bz/シクロヘキサン(Cx)系のような非直鎖脂肪族炭化水素からの分離性能は低かった。一方、繰り返し単位中に3個のスルホニル基を有するチアントレン5,5、10、10-テトラオキシド含有ポリイミド膜は、後者の分離系で、溶解度選択性と拡散選択性の両方の寄与があり、高い分離性能を示した。 ポリエチレンオキシド(PEO)またはポリジオキソラン(PDO)をソフトセグメントとするポリウレタン膜およびアルキル置換テトラエチルオルソシリケートとのゾルーゲルプロセスによる有機無機ハイブリッド膜を作成した。まだ、浸透気化分離に耐久性のある膜は作成できていないが、炭酸ガス/窒素ガス分離において、PDO膜は、そのより強い極性のため、PEO膜より優れた分離性能を示したので、浸透気化分離に対しても高い性能が期待できる。 ポリイミド等の耐熱性高分子を前駆対とし、その中空糸膜または多孔性無機支持体上に塗布した複合膜を熱分解して炭素膜を作製した。フェノール樹脂系の複合炭素膜は、オレフィン/パラフィン系混合ガス分離において、優れた性能を示した。ポリイミド系の中空糸炭化膜は作成条件を検討中である。 XおよびY型ゼオライト膜の作成条件を検討し、従来よりさらに優れた有機液体蒸気分離性能を有する膜を作成できた。たとえば、150℃でBz/Hx、Bz/Cx系において、透過流速0.50と0.30kg/m2h、分離係数44と190であった。 繰り返し単位中に2個のスルホン塩基を含むポリイミドの合成条件を検討し、丈夫な膜を作成でき、水蒸気の収着.透過挙動を調べた。今後、芳香系/非芳香族炭化水素系の浸透気化分離などを調べる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Ken-ichi Okamoto: "Olefin/Parrafin Separation through Carbonized Membranes Derived from an Asymmetric Polyimide Hollow Fiber Membrane"Industrial & Engineering Chemistry Research. 38・11. 4424-4432 (1999)
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[Publications] Jianhua Fang: "Synthesis of Thianthrene-5,5,10,10-tetraoxide-Containing Polyimides via Y.H.Phosphorylation Method and Their PV Properties to Aromatic/Nonaromatic"J. of Polymer Science: Polymer Chemistry Ed.. 38・3. 895-906 (2000)
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[Publications] Jianhua Fang: "Positron Annihilation Properties of Copolyimides and Copolyamides with Microphase-Separated Structures"J. of Polymer Science: Polymer Physics Ed.. 38,4. 印刷中 (2000)