2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10450319
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
小山 昇 東京農工大学, 工学部, 教授 (40134845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波戸崎 修 東京農工大学, 工学部, 助手 (40313291)
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Keywords | 電子伝導体 / イオン伝導体 / 導電性高分子 / 高分子ゲル / ポリピロール / メチルメタクリレート / 分子内電子移動反応 / リチウムデンドライト |
Research Abstract |
平成12年度は、レドックス活性な種々の含硫黄官能基を導入した新規導電性高分子の作製とその電気化学的挙動について検討を行った。例えば、新規含硫黄ピロール誘導体の合成を行い、それらのピロールモノマーを化学的あるいは電気化学的に酸化・重合することにより新規含硫黄ポリピロール誘導体薄膜を電極表面上に作製した。サイクリックボルタンメトリーおよび電気化学水晶振動子マイクロバランス法、ラマン分光法を用いた実験より、導入した含硫黄官能基とポリピロール主鎖との間で電子移動反応が起きることが示唆され、分子内に新たな電子移動系を有する新規導電性高分子を作製することに成功した。このような新規導電性高分子材料は、高エネルギー密度正極材料として有用であると期待される。 本研究では、イオン伝導体として、高イオン伝導性メチルメタクリレート系ポリマーゲルについても検討を行った。エチレンオキシドユニット(-CH_2-CH_2-O-)を有するアクリレートモノマーおよびジアクリレートモノマーを共重合させることにより新規化学架橋型メチルメタクリレート系ポリマーゲルを作製し、リチウム電池用電解質としての特性評価を行った。それらのポリマーゲル電解質のイオン伝導度およびリチウムイオンの輸率は、架橋度および架橋長、そしてエチレンオキシドユニットの数に依存した。それらのパラメーターを制御することにより、10^<-3>S/cm以上のイオン伝導度を有するメチルメタクリレート系ポリマーゲル電解質が得られた。また、金属リチウム/ポリマーゲル電解質界面におけるリチウムデンドライトの生成に対して抑制作用を示す高機能性ポリマーゲル電解質の作製にも成功した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Noboru Oyama: "New Composite Cathodes for Lithium Rechargeable Batteries"Mol.Cryst.and Liq.Cryst.. 349. 329-334 (2000)
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[Publications] Noboru Oyama: "Lithium Polymer Batteries with High Energy Density"Macromol.Symp.. 156. 171-178 (2000)
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[Publications] S.A.John: "Studies on the Interaction between Underpotentially Deposited Copper and ",5-Dimercapto-1,3,4-thiadiazole Adsorbed on Gold Electrode"Studies in Surface Science and Catalysis. 132. 943-946 (2001)
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[Publications] 丸山國男: "PAN系ゲル電解質"工業材料. 48. 32-36 (2000)
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[Publications] 山口秀一郎: "ポリマーリチウム電池用材料開発と製造技術"化学装置. October. 76-80 (2000)
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[Publications] 小山昇: "ソフトエネルギー分野を支える高分子材料の活用最前線"エヌ・ティー・エス. 152 (2000)
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[Publications] 藤本有紀: "Plastics Age Encylopedia・進歩編"株式会社プラスチック・エージ. 225 (2001)