1998 Fiscal Year Annual Research Report
非晶質材料の光誘起構造変化とレーザーアブレーション測定による評価
Project/Area Number |
10450329
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鯉沼 秀臣 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (70011187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角谷 正友 静岡大学, 工学部, 助手 (20293607)
松田 彰久 電子技術総合研究所, 薄膜シリコン系太陽電池スーパーラボ, 室長
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Keywords | レーザー脱離飛行時間型質量分析器 / レーザーアブレーション / 酸化亜鉛 / アモルファスシリコン |
Research Abstract |
レーザー脱離飛行時間型質量分析(LD TOF-MS)による各種無機材料の構造・物性評価という新しい手法の開発を目的として研究を行ってきた。今年度対象とした無機材料は、紫外固体レーザー材料として期待されるZnOと太陽電池として期待される水素化アモルファスシリコン(a-Si:H)であった。 1. a-Si:H材料熱膨張係数の異なる基板上にa-Si:HをプラズマCVDで堆積した。a-Si:Hとの熱膨張係数差が大きいほど閾値が減少することがわかった。熱歪みによるストレスがa-Si:H薄膜に影響を与えていると考えられる。また、レーザーアブレーションで作製したa-Si薄膜は、最適基板温度で高い光感度が現れ、また基板温度上昇に伴い閾値の増加が確認された。現在計算との対応も検討している。 2. ZnO材料水熱合成単結晶ZnOを試料として、2次イオン質量分析法(SIMS)で得られた結果とTOF-MSで得られた結果を比較した。両方のプロセスでのフラグメンテーションがほぼ同じであることと各種フラグメンツの強度がほぼ比例関係にあることから、TOF-MSがSIMSと同様に高感度な分析ツールとして使用できることが確認された。そこで、レーザーMBE法で用いたZnOバルクターゲットを分析した結果、分子線エピタキシー(MBE)法では存在しないZnOのピークが明瞭に観察された。レーザーMBE法では通常のMBE法とは異なり、すでに酸素と結合している分子状の前駆体が、薄膜堆積に寄与していることが分かった。またZnOターゲット中に含まれる不純物量を目安にTOF-MS解析で選別したターゲットを用いて、n型キャリアー濃度の低い高品質なZnO薄膜の作製というブレークスルーを行うことができた。又単結晶ZnO+c,-c面の閾値等の違いについても検討した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Sumiya et al: "Properties of amorphous carbon films characterized by laser desorption time of flight mass specttroscopy" JOURNAL OF NON-CRYSTALLINE SOLIDS. 227・230. 632-635 (1998)
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[Publications] K.Miyaazaki et al: "An ab initio molecular-orbital study on hydrogen-abstraction reactions at the growing surlace of hydrogenated amorphous silicon" JOURNAL OF APPLIED PHYSICS. 84・1. 606-610 (1998)
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[Publications] K.Miyazaki et al: "An ab-initio molecular-orbitaal analysis on the initial plasma CVD process of a-Si : H film on glass subatrate" THIN SOLID FILMS. 316. 134-138 (1998)
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[Publications] T.Ohnishi et al: "Coaxial impact-collision ion scatterring spectroscopy analysis of ZnO this films and single crystals" MATERIALS SCIENCE & ENGINEERING B. 56. 256-262 (1998)