2000 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバーセンサーによる船体構造のモニタリングに関する基礎研究
Project/Area Number |
10450376
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
金原 勲 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50011101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 勇 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00143389)
影山 和郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50214276)
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Keywords | 光ファイバーセンサ / リモートモニタリング / 船体構造 / 構造安全性 / ひずみ計測 |
Research Abstract |
様々な使用環境(海象、気象、航路、積荷の種類など)にある船舶の構造的安全性を定量的に評価することは容易でないが、航行中の船体構造応答を長期的かつ継続的にモニタリングすることにより、荷重条件や疲労寿命の推定精度を向上させることができれば、個船ごとにきめ細かく構造安全性を評価することが可能になり、船舶の安全航行に大きく貢献することができるという観点から研究を行った。 船体構造モニタリングが可能となったとしても、その計測データは必ずしも航行中の個船ごとに分析、解析するのが良いとは限らない。構造安全性の評価のためには、損耗や疲労寿命に関する膨大なデータ、有限要素法等による詳細な構造解析および専門家による高度は判断が必要な場合が少なくない。そのため、構造安全性評価を行うセンターを陸上に置き、世界中を航行中の複数の船舶の構造モニタリングと安全性評価を遠く離れたセンターで一括して行うこと船舶の構造安全性評価システムを構想した。 光ファイバセンサは、低損失性、高帯域性、軽量・細径、可とう性、無誘導性、双方向性などセンサネットワークを構成する上で優れた特性を有しており、さらに防爆性、耐食性、耐久性など船体構造モニタリングへの適用に対しても高いポテンシャルを有している。 本研究では、各船の構造モニタリングシステムを衛星通信を利用した情報ネットワークにより陸上センタと結びつけたリモートモニタリングシステムと構造安全性評価システムを開発した。試験片を用いた実験室レベルでの模擬荷重シミュレーションを行い、光ファイバセンサによるひずみ計測を行うとともに、情報ネットワークによるリモートモニタリングの模擬試験通じて上記構想の構造安全性評価システムの実現可能性についての技術的知見を得た。 平成12年度は、前年度までに開発した構造モニタリングシステムをレーシングヨットに実装し、光ファイバセンサによって計測したひずみデータの経時的変化および構造解析結果との対比により、遠隔操作によりヘルスモニタリングを行った。
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[Publications] H.Murayama,K.Kageyama,I.Kimpara,A.Shimada et al. : "Healthmonitoring of large composite structures by using fiber optic distributed strain sensors -experiences at America's Cup 2000"Journal of Advanecd Science.
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[Publications] K.Kageyama,H.Murayama,I.Kimpara,A.Shimada,H.Naruse,K.Uzawa and G.Kimura: "Health Monitoring of large Composite Marine Structures by Using Fiber-Optic Distributed Sensors"Materials Science International STP.