1998 Fiscal Year Annual Research Report
流体-構造連成の振動問題における見かけ粘性減衰係数の同定手法の開発に関する研究
Project/Area Number |
10450377
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
船木 俊彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90029174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 孝男 川崎重工業 (株), 明石技術研究所, 課長 (研究員)
修理 英幸 日立造船 (株), 技術研究所, 課長 (研究員)
林 茂弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60263216)
松村 清重 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10135668)
冨田 康光 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029251)
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Keywords | 振動レベル / 減衰マトリクス / 振動境界層 / 速度分布修正係数 / 曲線適合 / 感度係数 / 同定 / 散逸エネルギー |
Research Abstract |
振動レベルを正確に推定するために流体の粘性による減衰マトリクスを定式化し、見掛け粘性係数による効果を速度分布修正係数にて表現する方式を考案した。速度分布修正係数の実験的同定を行うために、従来型振動応答曲線適合手法を拡張した新しい定式化を行った。ここでは、いくつかの新しい感度係数が必要となるが、各項の定式化を終え、実際にプログラム化してその妥当性の検証を行った。具体的には、空中深水域同時曲線適合手法、空中浅水域同時曲線適合手法、深水浅水域同時曲線適合手法の3方式の定式化と模型実験により実際にプログラムを起動してその妥当性を確かめた。その結果、いずれの定式化においても同定は成功し、速度分布修正係数の抽出が行なえることを確認した。また、いくつかの実船実験データを入手して、浅水域特有の現象、即ち浅水域においては非常に大きな振動減衰効果のあることが実船においてもあてはまることを確認した。さらに、最適化手法と組み合わせた曲線適合手法の開発をも試みた。今後は、適用する模型船の形式を増やすこと、さらには実船実験方法を改良して実船での確認試験例を増やすこと、そしてそれらのデータ及び計算結果の検証を充分に行う必要があると考えられる。
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