1999 Fiscal Year Annual Research Report
安全に係わる機能システムにおける人的過誤対策とリスク解析に関する研究
Project/Area Number |
10450380
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
福地 信義 九州大学, 工学研究科, 教授 (80039677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ジョージ トーマス 大阪府立大学, 工学部, 講師 (40243919)
胡 長洪 九州大学, 工学研究科, 助手 (20274532)
篠田 岳思 九州大学, 工学研究科, 助教授 (80235548)
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Keywords | 人的過誤 / リスク解析 / 安全性評価 / 機能システム設計 / 避難安全性 / 心理過程 / 歩行モデル / 自動化システム |
Research Abstract |
人的過誤には,誤判断や誤操作の起こり難い対策が不可欠であり、冗長性のある機能システムの設計を行い安全性を確保する必要がある。ただ、安全性の確保には経済的負担を伴い、何らかの負担の限度を定める必要がある。このため、人的・物的損失の評価額と過誤対策のコストの比較より損失期待値の最小化から安全レベルを設定するリスク評価を行う必要がある。 本研究では,機能システムの設計時にその安全性に関する構造分析を行い,事故の生起確率を推定し,これにより改善すべき事象を抽出して,その対策の効果を予め予測する方法を導いた。さらに人間と機械の機能配分と人的過誤の発生過程の分析を行い,これにより機能システムの安全性評価のための解析法とリスク解析手法を確立した。まず荷役作業の自動化システムの安全性評価を取り扱い、人的過誤の排除を重要視したシステム設計のあり方について考察した。これには,タンカー荷役実務経験者へのヒアリングおよび実船での荷役操作の実態調査を行い,実業務の分析結果を基に荷役設備のシステム設計を実施し,これより人的過誤の排除対策とリスク評価を試みた。次に、緊急時の人的過誤の解析例として,船舶居住区の火災時における避難安全システムの設計を取扱った。このためにまず煙流動状態の解析および避難シミュレーション計算の方法を確立した。これには、緊急時の心理情報の処理過程を模した数学モデルを構築し、認知心理的な影響を組み入れた避難行動の数値シミュレーションを行い,この結果に対し人的過誤対策とリスク評価を行った。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Nobuyoshi Fukuchi, 他2名: "Reliability Analysis for Prevention of Marine Accidents Originating from Human Error"Proc. of 17^<th> Conference of Maritime Transportation, Shipbuilding and Offshore, Rio de Janeiro. (1998)
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[Publications] 福地信義、他2名: "人的要因を考慮した火災時の避難安全性に関する研究"日本造船学会論文集. 第184号. 583-594 (1998)
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[Publications] 福地信義、他2名: "人的要因を考慮した安全システムのリスク解析手法について-避難安全システムへの適用-"西部造船会会報. 第98号. 279-291 (1999)
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[Publications] 福地信義、他2名: "緊急時の心理過程と歩行モデルによる避難行動の解析"日本造船学会論文集. 第186号. 545-558 (1999)
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[Publications] 福地信義、他3名: "船舶の近代化における安全性・信頼性確保のための安全論とシステム設計"西部造船会会報. 第99号. 365-378 (2000)