2000 Fiscal Year Annual Research Report
浮体構造物に働く異常時の外力と応答の推定法に関する研究
Project/Area Number |
10450384
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Research Institution | YOKOHAMA NATIONAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
井上 義行 横浜国立大学, 工学研究科, 教授 (60126373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 基彦 横浜国立大学, 工学研究科, 助教授 (60292893)
荒井 誠 横浜国立大学, 工学部, 教授 (00232025)
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Keywords | 津波 / 高潮 / 海震 / 大型浮体構造物 |
Research Abstract |
本研究では、浮体構造物に働く津波、高潮、海震等の異常時の外力を数値計算によって推定する手法を開発し、合理的な浮体構造物設計に資することを目的とする。 このような研究目的のために、本年度は以下のような研究を実施した。 1.長波近似を用いた津波荷重に対する大型浮体の応答運動計算プログラムを作成し、相模湾を震源とする津波によって東京湾内に設置された超大型浮体構造物の係留設備にどのような荷重が掛かるかを計算し、その安全性を検討した。 その結果、今回想定した海底地震による津波程度では係留設備に掛かる荷重は暴風時の荷重を越えないことが判った。 2.海震による構造物の応答解析プログラムを作成し、海震の伝播特性や、浮体式構造物に作用する荷重及び構造部材に生じる動的応力を求め、海震による浮体構造物の安全性を検討した。 その結果、直下型の海底地震でなければ、海震による浮体構造物の応答はそれほど問題になることはないこと等が判った。 3.複数浮体に作用する2次の波浪漂流力を求める計算プログラムを作成し、複数浮体の波浪中に於ける線形及び非線形の浮体運動について数値シミュレーションを実施し、それらの海洋構造物設計に及ぼす影響を調査した。 その結果、複数浮体相互間の連結装置の設計に関しては1次の応答が支配的であり、複数浮体の係留設備の設計に於いては2次の応答が無視できないことが判った。 4.波浪衝撃力等の非線形流体力と構造応答解析に関する計算プログラムを作成し、計算法の検討を行うと共に、構造設計最適化への応答曲面法の適用性等も検討した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Y.Inoue,Islam M.R.,M.Murai: "A Study on Motions and Drift Forces of A Multibody Floating System in Waves"日本造船学会論文集. 第188号. 127-134 (2000)
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[Publications] Y.Inoue,Islam M.R.,: "Slowly Varying Drift Forces of Multiple Floating Body in Short Crested Waves"7th Int.Marine Design Conference. 621-632 (2000)
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[Publications] Y.Inoue,Islam M.R.,: "Numerical Investigation of Slowly Varying Drift Forces of Multiple Floating Bodies in Short Crested Irregular Waves"10th ISOPE. Vol.1,. 174-182 (2000)
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[Publications] 荒井誠,鈴木竜浩,清水泰斗: "船体構造設計最適化への応答曲面法の適用性検討"日本造船学会論文集. 第188号. 545-552 (2000)
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[Publications] 村井基彦,影本浩: "超大型浮体の最適化に関する研究(その1)"日本造船学会論文集. 第187号. 175-184 (2000)