1998 Fiscal Year Annual Research Report
バラ科果実の成熟に伴う細胞壁構成糖鎖の化学構造の変化
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10460011
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Research Institution | Hirosaki University |
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Principal Investigator |
元村 佳恵 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (50005609)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北原 晴男 弘前大学, 教育学部, 助教授 (60186260)
西澤 隆 山形大学, 農学部, 助教授 (10208176)
荒川 修 弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (70184265)
加藤 陽治 弘前大学, 教育学部, 教授 (20194863)
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| Keywords | バラ科果実 / 細胞壁多糖 / ペクチン / ヘミセルロース / ウロン酸 / ペントース / フェノール性物質 |
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| Research Abstract |
バラ科果実の中で、リンゴおよびセイヨウナシ果実の成熟過程における果肉の軟化に伴う細胞壁多糖類、特にpectinとhemicelluloseの構成成分であるuronic acid、pentose、および細胞壁結合型のphenollicsについて解析を行った。
1、 弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場で栽培しているリンゴ9品種を用いて、果肉のデイスクをしょ糖溶液中で振とうし、果肉の崩壊の程度で粉質化の程度を調査し、粉質化しやすい品種として'Starking Delocious(SD)'を、粉質化し難い品種として'Golden Delicious(GD)'を選択した。この2品種の果肉細胞壁pectinのuronic acidとpentoseを定量し、uronic acid(主鎖)に対するpentose(側鎖)の相対的な割合を見たところ、'SD'ではその割合が低く、GDでは高かった。この結果から主鎖に対して側鎖が多い品種では粉質化し難いことが推定された。側鎖を構成する主要な中性糖であるarabinoseとgalactoseの結合様式についての解析を進めている。
2、 リンゴの貯蔵中の内部褐変について、細胞壁の変化を解析する基礎資料として、果肉褐変果、みつ褐変果および褐変なしの果実のphenolics含量を比較し、褐変果では可溶性phenolicsが減少していることを明らかにした。褐変に伴う細胞壁の変化については今後検討する予定である。
3、 セイヨウナシの果肉において、石細胞を構成するphenolicsと果肉細胞壁のpectin画分の結合性phenolicsの量的・質的差異を検討した結果、石細胞を多く含む画分では果肉細胞よりも結合型が顕著に多いこと、石細胞の細胞壁ではp-coumaric acid,caffeic acidおよびferulic acidが検出されたが、果肉細胞壁ではこれら3種のうちcaffeic acidがほとんど検出されなかった。Phenolicsの果肉細胞壁における機能を検討したい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] MOTOMURA,Y.: "Cell wall bound phenolic substances in flesh tissues,A species survey." Suppl.J.Japn.Soc.Hort.Sci.,. 67(1). 314-314 (1998)
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[Publications] MOTOMURA,Y.: "Compositional chnages in cell wall pectic compounds in callus cells and growing flesh tissue of apple“Fuji"." Abstracs,XXV International Horticultural Congress,. 25. 356-356 (1998)
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[Publications] 奈良一寛: "リンゴ果肉の紛質化の難易と細胞壁アラビノース残基の糖結合様式の変化" 園芸学会雑誌. 67別冊2. 473-437 (1998)
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[Publications] 浦野 敬: "リンゴ果実の貯蔵中におけるみつ褐変と果肉褐変に関する研究" 園芸学会学東北支部平成10年度大会研究発表要旨. H10. 29-30 (1998)
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[Publications] NISHIZAWA,T.: "Effects of short-term shading on fruit quality and formation of water-soaked symptom in developing muskmelon fruit" Abstracs,XXV International Horticultural Congress. 25. 349-349 (1998)
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[Publications] NISHIZAWA,T.: "Acetladehyde,ethanol,and carbohydrate concentrations in developing Muskmelon fruit are affected by short-term shading." HortScience. 33(6). 992-994 (1998)
