1999 Fiscal Year Annual Research Report
カイコの行動シミュレーションとその視覚化法に関する研究
Project/Area Number |
10460025
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
三浦 幹彦 信州大学, 繊維学部, 教授 (60135168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩佐 昌征 信州大学, 繊維学部, 助手 (40092861)
森川 英明 信州大学, 繊維学部, 講師 (10230103)
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Keywords | カイコ / 行動 / シミュレーション / 視覚化 / 確率モデル / 三次元データ / 三次元グラフィックス / 異常環境 |
Research Abstract |
研究実施計画に基づき、平成10年度に行った吐糸行動シミュレーション方法に関する検討をさらに進め、シミュレーションアルゴリズムの基本構築を目指した。また、異常環境化におけるカイコの営繭行動の測定実験を続けると共にコンピュータを利用した行動の視覚化作業を開始した。さらに、吐糸営繭中の蚕体固定位置の時間的変化と固定方向との関係、これらと実際に吐糸が行われた位置との関係解析を行った。この結果を利用して、パーソナルコンピュータ上で三次元グラフィックスライブラリOpenGLを用いた視覚化プログラムの開発を行った。その結果、次のような成果を得ることができた。 1.営繭中に繭一部を切断するという異常環境時での蚕の吐糸行動の変化に関するデータをさらに蓄積することができた。こうしたデータの解析方法について提案することができた。カイコの繭修復作業の特性に関する知見を得た。 2.約10時間に渡る通常状況下での行動データ、特に蚕体固定位置の時間的変化と固定方向の変化データを詳細に解析し、吐糸営繭中の移動周期性および移動時間と方向角との関係等に関する知見を得た。 3.統計モデルに基づいたカイコの営繭行動シミュレーションの基本アルゴリズムを構築することができた。 4.通常のパソコンを利用した吐糸行動の視覚化について検討し、平成10年度に作成したグラフィックス表示の基本オブジェクトクラスを更に進め、OpenGLを用いた視覚化プログラムを開発することができた。また、これまでの直線を用いた蚕体表示からソリッドモデルの表示に拡張することができた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Miura, M.: "A stochastic model for the fixing and moving patterns of Bombyx mori in the cocoon construction process"The Journal of Sericultural Science of Japan. 68・1. 55-63 (1999)
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[Publications] Miura, M.: "Analysis of the fixed direction of a silkworm body during cocoon construction"The Journal of Sericultural Science of Japan. 69. (2000)