1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10460083
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
会田 勝美 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50012034)
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Keywords | メラトニン / 日周リズム / 松果体 / 網膜 / AANAT / アユ / ニジマス / サーカディアンリズム |
Research Abstract |
1.新しい光情報入力系の同定 魚類における網膜以外の新しい光情報入力系の分子的基盤を明らかにするために,光受容能が存在することがすでに知られている松果体と光受容能の存在が示唆されている脳から光受容タンパク質遺伝子のcDNAクローニングを試みた.縮重プライマーを用いたPCRの結果,松果体からUVopsin,VAopsin,green/red opsin,脳からVAopsinをコードすると推定されるcDNA断片を得た.現在,5'および3'-RACE法によりcDNA全長のクローニングを試みている.また,光回復酵素/青色光受容体ファミリーに属するcryptochrome(Cry)が最近脊椎動物にも存在することが報告されたので,CryについてもcDNAクローニングを試みたが,現在までのところCryをコードすると考えられるcDNA断片は得られていない. 2.生物時計機構の分子生物学的解析 アユ松果体を恒暗条件下で灌流培養し,6時間の蛋白合成阻害剤(シクロヘキシミド)処理を様々な時刻に行って,生物時計の機能維持に新規のタンパク質合成が関与しているかどうか調べた.その結果,アユ松果体からのメラトニン分泌サーカディアンリズムの位相はどの時刻においても後退した・特に位相の後退が大きかったのは明け方,ならびに夕方にシクロヘキシミド処理を行った場合であった.以上の結果から,アユ松果体に存在する生物時計の機能維持には新規の蛋白合成が必要であることが明らかになった. 3.メラトニン受容体の分子生物学的解析 縮重プライマーを用いたPCR法によりアユ脳に存在するメラトニン受容体のcDNAクローニングを試みているが,現在までのところメラトニン受容体をコードすると考えられるcDNA断片は得られていない.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Mizusawa,Suetake,Iigo,Aida: "Arylalkylamaine N-acethltransferase transcription in the retina of the rainbow trout (Oncorhynchus mykiss) is controlled by light"Recent Progress in Molecular and Comparative Endocrinology(editors : H.B,Kwon,J.M,P,Joss,and S,Ishii). 237-240 (1999)