1999 Fiscal Year Annual Research Report
プロラクチン(PRL)受容体非結合性胎盤性PRL分子の標的細胞の探索
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10460121
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塩田 邦郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80196352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 敦郎 国立感染症研究所, 獣医科学部, 主任研究員
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Keywords | ラット / 胎盤 / 妊娠 / PRL / PLP / SSP |
Research Abstract |
胎盤は妊娠時の体内環境の調節や胎仔の発生・成長を支えるため、内分泌系、中枢神経系、代謝系、および免疫系など多岐にわたりその機能を果たしている。胎盤特異分子ファミリーである胎盤性プロラクチン(PRL)ファミリーはPRLや成長ホルモン(GH)と類似の構造をした一群の妊娠特異分子で、ラットでは10種類のメンバーのcDNAがクローニングされている。これらはペプチド一次構造から、胎盤性ラクトジェン(PL)とPRL様タンパク質(PLP)に分けられ、PLPの多くがPRLやGH受容体に結合しないことから、これらの分子に対応した新たな受容体の存在が提起されている。我々はこれまでにラット胎盤よりPL-Im、PLP-D、E、およびHのcDNAクローニングに成功し報告を行った。PL-Imが妊娠中期に特異的に発現しPRL受容体に結合活性を有するにの対して、PLP-DとPLP-EおよびHは妊娠後期に発現しPRL受容体へ結合しないこと、これらの分子の糖鎖付加部位が異なることなどから、その作用は互いに異なり、胎盤性PRLファミリーメンバーの生理作用スペクトラムを知るための基盤となることが期待される。本年度は、PLP-D、EおよびHについてそれらの標的細胞(組織)を決定しその機能を明らかにすることを目的に、それぞれに対する特異抗体の作製を試みたが、本年度内に目的とする抗体を得ることが出来なかった。一方、胎盤特異的ホルモン様物質のさらなる探索の結果、ラット胎盤海綿状栄養膜細胞層のみで妊娠中期以降に特異的に発現される遺伝子の単離に成功し、Spongeotrophoblast specific protein(SSP)と名付けそれが分泌タンパクであることを証明した。SSPはマウスに相同性の高い遺伝子が見つかっていたが、発現時期が異なることから、SSPもまたファミリーを成すものである可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Shiota et al.: "Epigenetic control of placental development : Polyploidy and tissue-specific DNA methylation status of trophoblast"Proceedings of International Workshop on Embryogenesis and Implantation. (in press). (2000)
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[Publications] K.Iwatsuki et al.: "A novel secretory protein by rat spongiotrophoblast"Biology of Reproduction. (in press). (2000)