1998 Fiscal Year Annual Research Report
高等動物の光受容細胞、生体時計局在細胞による計時機構と同調機構の解析
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10460132
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Research Institution | University of Miyazaki |
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Principal Investigator |
村上 昇 宮崎大学, 農学部, 助教授 (80150192)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩田 邦郎 東京大学, 農学部, 教授 (80196352)
那須 哲夫 宮崎大学, 農学部, 助教授 (40108725)
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| Keywords | 松果体 / 生体時計 / メラトニン / 光 / 生体リズム |
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| Research Abstract |
鳥類松果体細胞には光受容器及び生体時計機構が存在し、培養下において、明暗条件下では明期に低く暗期に高いメラトニン分泌リズムを示す。また、恒常条件下でも、メラトニン分泌は約24時間の周期で継続する。光シグナルはこの松果体細胞に対し二つの異なった作用を示す。一つはメラトニン合成系への直接抑制作用であり、他方は時計のリズムを同調させる作用である。これまでの研究で、前者についてはその光シグナル伝達機構がcAMPを介するものであることが判明したが、後者については、多くの研究者が競争しているにも関わらず、未だ明らかになっていない。今回、我々は、このシグナル伝達機構の大部分を以下のように解明した。
ひよこ松果体細胞を培養し、明暗条件下で3日間培養した後、恒常暗下に移した。3時間間隔で培養液を回収し、明暗条件および恒常暗下でのメラトニンリズムを確認した。このような恒常暗実験条件下で、6時間の光パルスを照射すると、照射する時刻依存的にリズムの前進、あるいは後退が認められた(いわゆる光同調作用)。この光パルスと同時に、細胞内カルシューム枯渇剤あるいは小胞体のカルシューム放出抑制剤を投与すると、光パルスによる前進作用が完全に抑制された。しかし、後退作用は抑制されなかった。一方、光パルスを与えずに、小胞体カルシュームを放出させる薬物を単独で添加すると、光パルスを与えた時と同様に、リズムの前進作用が認められた。
以上の結果、ひよこ松果体細胞は光パルスを受容すると、細胞内小胞体からのカルシュームの放出が起こり、これによって時計のリズムが前進することが判明した。一方、後退作用の解明は現在進行中である。
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[Publications] A.M.Khalil: "Relashionship between plasma testosterone concentrations and age,breeding season and harem size in Miyazaki feral horses" Journal of Veterinary Medical Science. 60. 643-645 (1998)
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[Publications] H.Kuroda: "Does melatonin suppress testosterone synthesis in rat Leydig cells in vitro?" Journal of Reproduction and Development. 44. 313-319 (1998)
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[Publications] A.M.Khalil: "Effect of natal dispersal on the reproductive strategies of the young Misaki feral stallions." Applied Animal Behavior Science. 62. 281-291 (1998)
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[Publications] A.M.Khalil: "Factors affecting the harem formation process by young Misaki feral stallions." Journal of Veterinary Medical Science. 61. (1999)
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[Publications] T.Ida: "Effect of lateral cerebroventricular injection of appetite stimulating neuro peptide,orexin and neuropeptide Y,on the various behavioral patterns in rats." Brain Research. (1999)
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[Publications] 村上昇: "生物時計の分子生物学" Springer Verlag,Tokyo, 201 (1999)
