1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10460145
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
坂井 克己 九州大学, 農学部, 教授 (30015656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 弘毅 九州大学, 農学部, 助手 (90264100)
近藤 隆一郎 九州大学, 農学部, 助教授 (80091370)
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Keywords | タンニン / モデル化合物 / スギ樹皮成分 / カテキン / ウレタン化反応 / アミン触媒 / ジブチル錫触媒 / カテコール錫錯体 |
Research Abstract |
(i)タンニンモデル化合物の反応:本年度は、やや複雑なモデル化合物として縮合型タンニンの典型的構成単位に相当する(+)カテキンを選択し,触媒としてDABCO(1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン)又はDBTDL(ジ-n-ブチル錫ジラウリン酸)を用いて,フェニルイソシアナート(PI)との反応生成物の化学構造を明らかにした.その結果,DABCO触媒存在下に当モルのPIを用いた場合には先ずカテキンのB環水酸基が反応した3'-O-フェニルカルバモイルカテキン(CU-1a)と4'-O-フェニルカルバモイルカテキン(CU-1b)が生成し,PI投与量を増せば3',4'-ジ-O-フェニルカルバモイルカテキン(CU-2)が単離された.さらにPI投与量を増し反応時間を長くしたところA環も反応した3',4',5-トリ-O-フェニルカルバモイルカテキン(CU-3a),3',4',7-トリ-O-フェニルカルバモイルカテキン(CU-3b)及び3',4',5,7-テトラ-O-フェニルカルバモイルカテキン(CU-4)が生成した.しかし,ペンタ-O-フェニルカルバモイルカテキン(CU-5)はDABCO触媒を用いた条件下では生成しなかった.一方DBTDL触媒を用いた場合にはカテキンの反応性は著しく低下した.この原因は,錫に等モルのカテコール構造が配位したカテキン-ジブチル錫錯体の生成にあることを明らかにした.この知見に基づき,カテコール水酸基をブロックしたCU-4をDBTDL触媒存在下に反応させ,CU-5を生成させることができた. (ii) スギ樹皮の液化について検討し、ポリエチレングリコール中で亜硫酸水素ナトリウムと反応せしめ,縮合型タンニンを多量に含む外樹皮の液化率約70%を達成した.この樹皮液化物からポリウレタンフォームを調製する技術の可能性を示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Oyadomari,K.Ueno,K.Sakai et al.: "Effects of Tin-and Amine Ctalysts on the Urethane Formation from Bark-Tannin Model Compounds.June.1999(Yokohama,Japan)"Proc. 10th International Symp. Wood Pulping Chem.. Vol.1. 482-485 (1999)
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[Publications] 上野智子、耿興蓮、坂井克己: "バイサルファイト法とアルカリ触媒法によるスギ樹皮の液化"第6回日本木材学会九州支部大会発表要旨集. 6巻別冊1号. 39-40 (1999)
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[Publications] 親泊政二三,坂井克己: "タンニンモデル化合物のウレタン化反応における触媒の効果(III) (+)カテキンを用いた検討"第50回日本木材学会大会発表要旨集. (発表予定). (2000)