1998 Fiscal Year Annual Research Report
生体内に生じるpyknosis型細胞死の機構解析とその生物学的意義
Project/Area Number |
10470002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 恒敏 東北大学, 医学部, 教授 (90004746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽我 浩之 東北大学, 医学部, 助手 (20282121)
八木 秀樹 東北大学, 医学部, 助手 (40250740)
中村 雅典 東北大学, 医学部, 助教授 (50180394)
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Keywords | 細胞死 / apoptosis / pyknosis / 胸腺 / 肢芽 / 小腸 |
Research Abstract |
発生過程等に見られるプログラム細胞死(PCD)は現在そのほとんどがDNA断片化を伴うapoptosisと考えられている。我々は胸腺リンパ球やリンパ節胚中心でのBリンパ球の「生体内での細胞死」が形態学的に精査するとDNA断片化を伴わない核濃縮型の細胞死(pyknosis)であり、DNA断片化と濃縮クロマチンの核辺縁部への集簇とを特徴とする典型的なapoptosisとは異なることを発表してきた。本研究では、(1)胸腺リンパ球をモデルとして核濃縮型の細胞死(pyknosis)の発生機構の解明やpyknosisに関わる酵素・遺伝子などの解析を試み、(2)生体内に見られる様々な細胞死を新たな視点で分類し直し、生体内での細胞死の再評価を行い、(3)apoptosiとは異なるタイプの細胞死=pyknosisの生物学的意義を解明することが最終目的である。本研究補助金は10月末に内定したので、本年度は上記の課題の(2)に掲げた発生学的にプログラム細胞死が観察される組織(歯胚、口蓋原基、肢芽)や小腸粘膜上皮などの臓器・組織について、これらの細胞死は従来通りの典型的なapoptosisなのか、胸腺やリンパ節と同様のpyknosisなのかを、詳細に厳密に再検討・再評価を行った。その結果、肢芽の発生における指間組織の脱落にはDNA断片化を伴わない細胞死が起きているが、小腸粘膜上皮の細胞死(正常時であろうと実験的にに誘発したものであろうと)は典型的にDNA断片化を伴う、apoptosisと断定できることが明らかとなった。現在、発表準備中である。
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Research Products
(1 results)