1998 Fiscal Year Annual Research Report
小眼球症関連転写因子の構造的及び機能的多様性の分子機構
Project/Area Number |
10470036
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柴原 茂樹 東北大学, 医学部, 教授 (70206142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安元 研一 東北大学, 医学部, 助手 (90241629)
高橋 和広 東北大学, 医学部, 助教授 (80241628)
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Keywords | メラノサイト / 網膜 / 転写因子 / チロシナーゼ / 細胞分化 / メラニン |
Research Abstract |
1. 小眼球症関連転写因子(MITF)のメラノサイト特異的エンハンサーの探索。 3種類の新規MITFアイソフォーム(A、B、H型)は、既知のメラノサイト型MITF(MITF-M)のアミノ末端領域とは異なるそれぞれ特異的なアミノ末端領域を持つが、カルボキシル末端側の領域はすべてに共通である。MITF-MmRNAの発現はメラノサイト系譜の細胞のみで検出されたが、新規MITFアイソフォーム(A、B、H型)は、メラノサイトと網膜色素上皮細胞を含め調べたすべての細胞、組織で発現している。そこで、MITF遺伝子のM型プロモーター機能解析用の融合遺伝子を構築し、培養メラノサイトでの一時的発現法にてエンハンサーを探索した。その結果、M型プロモーターの約15キロ塩基対から成る上流領域内に、メラノサイト特異的エンハンサーの存在が示唆された。 2. 新規MITFアイソフォームの遺伝子構造の解明。 MITF-A、-B、-Hのそれぞれ特異的なエキソン領域とプロモーター領域をクローニングした。現在、全構造を解析している。同時に、各アイソフォームのノックアウトマウスを作製するため、MITFのマウスホモログ(Mitf)遺伝子を単離した。 3. MITFアイソフォームの未知の標的タンパクの探索。 C末端側領域を人為的に欠失させたM型MITFはチロシナーゼ関連蛋白2(TRP2)遺伝子のプロモーター機能を活性化する。よって、同領域はMITFの機能を抑制的に制御すると推定される。そこで、MITFのC末端側領域と相互作用する因子をイーストTwo-Hybrid法にて探索した結果、複数の新規cDNAを単離した。現在、それぞれを解析中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yasumoto,K.,: "A big gene linked to small eyes encodes multiple Mitf isoforms:Many promoters make light work.(Invited Review)" Pigment Cell Res.11. 329-336 (1998)
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[Publications] Suzuki,H.: "Role of neurofibromin in modulation of the expression of the tyrosinase-related protein 2 gene." J.Biochem.124. 992-998 (1998)
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[Publications] Amac,S.: "Identification of a novel isoform of microphthalmia-associated transcription factor that is enriched in retinal pigment epithelium." Biochem.Biophys.Res.Commun.247. 710-715 (1998)