1998 Fiscal Year Annual Research Report
進行性強直症マウス(Ank)における軟骨分化異常の分子機構に関する研究
Project/Area Number |
10470062
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
村垣 泰光 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (40190904)
|
Keywords | 進行性強直症 / 軟骨 / マッピング / 原因遺伝子 |
Research Abstract |
この研究の目的はマウスの手指関節に強直を生じさせる遺伝子をクローニングし、その遺伝子変異を同定する事である。今年度はその原因遺伝子の遺伝子マッピングに焦点を当て実験を行った。C3H由来の強直症マウスのへテロ(Ank/-)を異系統マウスであるDBAと交配させF1を得た。さらにF1のへテロとヘテロを交配させることにより得たF2の中からホモ(Ank/Ank)を選別した。得られたマウスから遺伝子DNAを抽出し遺伝子マーカーを用いて連鎖分析を行った。ホモのマウス200匹を分析した結果、15番目の染色体のテロメアーから約14cM離れたある遺伝子マーカーにおいて最小の遺伝子組み替えが起こっていることが判明した。また正常マウスとホモのAnkマウスの手指骨軟骨組織からmRNAを抽出しサブトラクション・クローニングを行った。得られたクローン6個についてノーザンプロットを行い正常およびAnk間での転写量の差を検索したが、今のところ有意な差を持つクローンは得られていない。さらに手指の骨軟骨組織で発現する遺伝子を検索するため正常マウスの手指骨軟骨組織から得たmRNAを用いてcDNAライブラリーを作成した。個々のcDNAクローンをシークエンスしradiation hybrid panelを用いてそれぞれの遺伝子座位を検索している。今後はYACクローンからコスミッド・コンティグを作成し、ポジショナルクローニングの方法を用いてAnk原因遺伝子のクローニングを行っていく予定である。
|